今日も朝がやってきた。
私は、時間が6時40分であることを確認しおもむろにキッチンに向かう。
そこには、昨日の夜に洗った食器が、かごに山並に積んである。
マグカップ、フォーク、フライパン…いまは用がない。
それらをかき分けて、透明なグラスを手にした。
おっと…グラスにフライパンが当たって割れそうになった。
私の今日の第一声はグラスに向けられた。
ふぅ…割れていないか確かめる事もせず、向こう側の壁の色が透けるほどに透明なグラスに水道水を入れる。
グラスをぶつけることは日常的にあることだ。
むしろガラスコップのカーンという音を聞くために毎日ぶつけているのかというくらいにまでに常習化している。
そんなことはどうでもよいが、朝いちばんに水道管から放たれる水は、
夏の朝の喉の渇きを潤すにはなんとも中途半端な温度だ。
爽快感、冷涼感などはみじんも感じない。
水を飲み終えた私は、顔を洗いメイクを適当に済ませ、どれにしようかと服を10秒ほどクローゼットの前に立ち止まって考えるが、どうでもよいやと結局一番端っこに掛けてあるTシャツに着替えた。
私が住んでいるアパートは1階に玄関があり、階段で2階まで上がるとリビングがある構造だ。
着替えてを済ませた私は、黒の大きめのカバンを持ち階段を駆け下りた。7時15分…
あっ・・・・今日は火曜日。
燃えるごみの日だと思い出したらものの、もう既に靴を履いていたため諦めて家を出た。
会社についたのは、7時25分。着替えを済ませて35分…
7時30分には集合だった。遅刻だ。
くそっ、水道水を数秒流し後のつめたい水を飲む時間も、
洋服を選ぶ時間も、ゴミ出しを思い出したが戻ってごみをまとめる時間も削ったのに。
寝坊というものは、何個自分の時間を削れば巻き返せるのか計り知れないものだ。