ある記事を読んで | キム・ナムギルと私

キム・ナムギルと私

寝ても覚めてもキム・ナムギルだらけの毎日。そんなナムギルさんへの想いを日々綴っています。

[パーソナリティ]キム・ナムギル善と悪の奇妙な警戒



    キム・ナムギル、写真提供=スタジオS

SBS金土ドラマ『悪の心を読む者たち』(脚本ソル·イナ、演出パク·ボラム)の主人公警察ソン·ハヨン(キム·ナムギル)は皆が「はい」と叫ぶとき「いいえ」と言う人物だ。 上官がどんぶり勘定式に犯人を特定しても、追加証拠を一人捜し出し、最後まで本当の犯人を捜し出すほどだ。 そのため、仲間からよくにらまれる、どこか縁起が悪く目立つ奴として扱われるのが常だ。 この男の気持ちは同僚たちの視線より被害者の瞳に向けられている。 しかし、終始無表情な顔をしていて、本音がなかなか読めない男。 ハヨンは『悪の心を読む者たち』で義侠心に責任を負う主人公であると同時に、何か分からないスリラー的な不安を抱いた独特なキャラクターだ。

「事件をあきらめないこと、開かれた心、直観、常識、論理的分析力、私的感情の分離、他人に対する感受性、心中が読めない表情」ハヨンを新設チームの犯罪行動分析チームに連れて行こうとするクク·ヨンス(チン·ソンギュ)チーム長が彼を説得して言った言葉だ。 ヨンスの言葉は、警察内で「別種」とみなされてきたハヨンの本当の姿でもある。 長い鑑識系生活で相手の習性をよく読み取るヨンスだけが、彼の真の姿を読み取ったのだ。 本格的にチームに合流し、向かい合った凶悪犯罪者の一人はハヨンに「瞳がが空っぽだ。刑事さんも、いざとなれば怪物になり得る」と話している。 ヨンスが見たハヨンも、犯罪者が見たハヨンも、いずれも一理あるように納得することになる。 瞳が空っぽなようでも、言葉の温度と雰囲気を通じて他人に対する大きな共感力を見せてくれる人。 キム・ナムギルが演じたハヨンは奥深さの境界に立っており、届きそうで届かない領域を見せている。

「かっこいい」という言葉が自然に出るほど、すっきりした目鼻立ちを持つ男。 ところが、その顔でメロドラマの男性主人公ではなく、概してスリラーやコミックを演じる。 時には感情を喪失したかのように冷たい目のサイコパスのように見えるが、一瞬無邪気に顔色を変えてはにかむ笑いをする。 「悪の心を読む者たち」が「名不虚伝」「熱血司祭」に続くドラマだという点を考えると、配役ごとに性格のノルティギがとてつもない。 しかし、彼が当初大衆の注目を集めた作品『善徳女王』の毗曇を思い浮かべると、彼にとって十分に遂行可能な領域だ。 無邪気だが、中身は真っ黒だった男、善役と悪役に区分できない愛憎を抱かせたキャラクター。 キム・ナムギルはすでに妙で決まりきった顔で濃い魅力を引き出すことができた俳優だった。 そのように映画『海賊:海に行った山賊』と『無頼漢』で見せてくれた異質的キャラクターのように、つかみ所のない俳優として位置づけられている。 

「『韓国のチュ·ソンチ』になりたくて演技を始め、『忘れかけても挑戦し、また新しい作品を選んでまた演技したため、今日に至った」と話した過去のインタビューのように愉快な一面を持つ自分の性格を演技からもっと細かく引き出しているのかもしれない。 ただ、キム・ナムギルの選択は結果的に韓国ドラマのキャラクターの新しい領域を見せてくれる。 不気味ながらもどこか同情の余地を与えてくれる。 「悪の心を読む者たち」のハヨンは、修辞物の義侠心に満ちた主人公の情熱を込めており、空の視線でしばしば不吉な顔を見せる。 そして無表情を維持し、ほんの少しの表情変化を起こすだけで、作品に涼しさを吹き込む。 コメディー、修辞物、スリラーなど多様なジャンルが一つの作品に溶け込むこの頃、キム・ナムギルの顔はそれ自体が複合ジャンル的な性格を帯びている。

キム・ナムギルはSNSをしない。 彼が普段、個人的に何をしているのか分かりにくく、よくある自分撮りも見つけにくい。 演技外的には一般の接近を許さない。 芸能でよく見かける愉快な顔を除けばだ。 だからこそ、ミステリーな領域に置かれているハヨンを演じることにおいて、それだけふさわしい俳優がいないということは否めないだろう。 全面的に信頼を与える親しみのある男ではなく、特定のピントで奇妙な雰囲気を出す男の主人公。 それとともに目を離せなくし、本音をずっとのぞき見たくなることまで…。 キム·ナムギルのハヨンは、いろいろな面で紛らわしいが、愛したい男主人公の誕生だ。



ハン・スジン記者





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ハン・スジン記者さん、俳優キム・ナムギルを鋭い視点で着目して下さった記事、ありがとうございますおねがい

「熱血司祭」のキャラクターから今回のハヨンキャラへの転身は驚くべきことではない。
善徳女王のピダムの善悪極端な役をすでに演じている。』

たしかに、「悪の心を読む者たち」のソン・ハヨンと「熱血司祭」のキム・ヘイルとのキャラクターの違いを取り上げられる事が多いのですが、善徳女王の中のピダムはまさに「極」な役柄であり、その役柄を1つのドラマの中で演じているナムギルにさほど驚くことではないのかもしれません。

ただ今回のソン・ハヨンは本当に難しい役どころだと思います。言葉少なくてもその「表情」や「目」に感情を込めなければいけない人物。
記事の中にもありますが、ナムギルの整った顔に複合ジャンル的要素があると…

ナムギルの顔、大好きな顔。
整っていてもただの空っぽの男前とは違って、
「絶対的な感情を持つ整った顔」。
その感情を作っているものって、俳優だからというよりむしろ、「キム・ナムギル」という人となりから、溢れているもの。
だから私は彼の目や表情がたまらなく好きなんだと思う。

キャラクターの違う人物を演じる事ができるのは「演技力」というよりも、「人間力」なんじゃないかな…
人が好きで、お茶目で、バラエティもこなす。でも時々ポツンとひとりでいる時があって、少し冷たい印象を与える時もあるというナムギル。
そんな複合ジャンル的要素がつまり「人間力」であり、その「人間力」がキャリアを積んで益々磨きがかかった演技力と相まって、より一層素敵な俳優になっていくのだろうな…と思いました。