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ほぼほぼ 映画依存症

映画のあらすじや感想を、個人的見解から評価。
男前俳優 or マッチョ俳優が出演している場合のみ、
ちょっと甘めの評価になるのが、
たまに傷かな。

★★☆☆☆
公開:2015年
製作:アメリカ、イギリス、オーストラリア
監督:ラナ・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー
出演:チャニング・テイタム、ミラ・クニス、ショーン・ビーン、エディ・レッドメイン、ダグラス・ブース、他
原題:Jupiter Ascending




あらすじ:
貧困家庭で暮らす女性ジュピターは、単調な毎日を清掃員として働いていた。ある日、セレブ宅を清掃中に宇宙人らしき生物を発見。そこで望遠鏡が欲しくなったジュピターは、従兄の口車に乗せられて、大金を得るために卵子提供の病院へと向かう。しかし、病院では医師ではなく宇宙人が彼女を殺そうとしてくるのだ。寸でのところで何者かに助けられたジュピターは、宇宙の秘密を知ることに。

感想:
平凡な女性ジュピターが、
宇宙の有り方を知り、
争いに巻き込まれていく様子を描いた
SFアクション作品。

映画内で描き切れないほどの設定を詰め込み、
空を飛び回るようなアクションを詰め込み、
統一性のない衣装や装飾を詰め込んだ、
という、
〝やりすぎたせいで、面白くなくなった作品”
という評価が一番合うだろう。
3部作ぐらいにしたら、まだ観れるものになったかもしれない。

設定は、
〝人間”はそもそも宇宙人で、
あちこちの惑星に〝人間養殖場”が作られ
地球もその中の一つ。
そして、
宇宙を支配する王家の〝人間”である3兄弟は、
その〝人間養殖場”の利権争いをしている。
というものであるのだが、
互いの絡みや説明が少なく、
ややこしいだけで緊張に欠けている。

アクションも、
半重力装置やシールドを巧みに使い、
ビルの谷間を飛び回って戦ったり、
宇宙船の中で戦ったりとゴージャスではあるが、
アングルや場面展開がもっさりしてて単調。
しかも、ラストの戦いのようなゴージャスなアクションが
度々はさまれるものだから、飽きてくる。

宇宙人の造形や衣装、小道具や背景などは
どこかで観たことがありそうなもの・・・
というだけでなく、
何が原因かは分からないが、カッコ悪く映るような
B級テイストに満ちている。

そして、全てにおいて
「何かカッコ悪い」
と思ってしまうダサさが付きまとってくるうえ、
恋愛要素までぶち込み、
どうでもよくなってくる。

壮大な作品を作るときは、3部作以上で作りましょう。


▼予告編



★★★☆☆
公開:2013年
製作:アメリカ
監督:ケン・スコット
出演:ヴィンス・ヴォーン、クリス・プラット、コビー・スマルダーズ、アンジェイ・ブルーメンフェルト、サイモン・デラニー、他
原題:DELIVERY MAN




あらすじ:
肉屋で働く男の元に、ある日、弁護士が現れた。男は昔、精子提供を行っており、彼の精子から出来た子供は533人もいたのだ。しかも、そのうちの142人が身元開示を求めて裁判を起こしたというのだ。男は友人を頼って裁判で戦う姿勢を見せるが、子供たちにも興味を覚え、遺伝子上の父親だとは名乗らずに近づいていく。

感想:
精子提供によって、
急に多くの子供たちの父親だと知らされた男が、
子供たちと触れ合ううちに
つながりの大切さを知る様子を描いたコメディ作品。

観たことがある内容だったが、
ジャケットは見覚えがなく、
とりあえず観てみたら、やっぱりリメイク作品。
しかも、
カナダ製作がハリウッド製作に変わっただけの、
邦題も
人生、ブラボー!』から〝サイコー”に変わっただけの、
監督まで一緒のリメイク作品だ。

舞台や役者は変わっており、
役者がちょっとカッコよくなったり、
カナダ映画のリアルな不細工さが減って
小奇麗な〝映画”らしくはなっているものの
中身はほとんど同じ。
ただ、
ハリウッド的規制なのか、
手作業で精子を取り出すシーンなどの
リアルなシーンは省かれ、
家族でも見やすい作品と言えるだろう。

しかしながら、
それゆえか、薄っぺらい印象になってしまっている。
汚い部分もきれいな部分も描くからこそ
感動したり気持ちが動いたりするものだが、
ストレートに良いところだけを見せられても
物足りなく感じてしまうのだ。

そして、
感動が少ないからこそ、
多くの異母兄弟が存在する子供たちの今後が気になる。
良いところしか描かれてはいないが、
GSAの危険もはらんでいるのだ。
近親婚については、国や文化で考え方が違うので
難しい問題だが、
精子提供や養子などが増えていくと、
今後どうなっていくのだろう。


▼予告編



▼リメイク前
人生、ブラボー! [DVD]/パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン

¥4,298
Amazon.co.jp
★★★★☆
公開:2014年
製作:イギリス
監督:ジェームズ・グリフィス
出演:ニック・フロスト、ラシダ・ジョーンズ、クリス・オダウド、オリヴィア・コールマン、他
原題:Cuban Fury




あらすじ:
天才サルサダンサーとして英国で有名だった少年は、イジメにあったことでサルサをやめてしまう。
25年後、中年サラリーマンとなった男は、肥満でモテず、同じような仲間と文句を言いながら集うばかりだった。しかしそんな時、新しく赴任してきた美人上司に一目惚れ。美人上司がサルサを踊ると知った男は、もう一度サルサを踊って女性の心を掴もうと考える。

感想:
デブで冴えない男が、
自信をもって立ち上がろうとする様子を描いた
ロマンティックコメディ作品。

ストーリー自体は捻りもなく、
過去の栄光へすがろうとするが
上手くいかずに心が折れたり、
ライバルに邪魔され出し抜かれたり、
と、定番の流れ。
ダンス自体も、技術ではなく心で踊るという
精神論に持ち込むあたりも
ハートフルコメディではよくある展開だろう。
しかし、それにしても
登場人物たちの個性が面白く描かれている。

デブのニック・フロストが
スパンコールがギラギラの服を着て
サルサを踊るというのはもちろん面白いが、
自信を取り戻すまでの
地味なニック・フロストを支えるのは
周りの個性的なキャスト達。
特に、
顔も動きもしゃべり方も
妙に気持ち悪くて笑えてしまうライバルや、
サルサスクールで友人となった
明るく過激なゲイのイラン人など、
私的に、ツボに入ってしまったのだ。

ライバル役のクリス・オダウドなんて、
本当に気持ち悪い。
彼の出演作品を確認したところ、
今まで見たことあるものもあったが、
こんなに気持ち悪い人が出演していたなんて
全く気づかなかった。
それらを考えると、今作は、
ニック・フロストが周りを魅力的に見せ、
周りがニックを魅力的に見せるという
キャストを上手く利用した作品だといえるだろう。

また、
イギリス映画らしく
そこかしこに散りばめられるブラックジョークや
興味深い迷言・珍言など、
セリフも大いに楽しませてくれる。

ただ、
今までのニック・フロストのイメージで
彼メインのコメディコメディした作品を期待していると、
残念に思うかもしれない。
それでも私は面白かったし、
興味ある人は観てみるといいだろう。


▼予告編