前回オイルステインで色付けするところまで進んでいた椅子も

 

最終工程のニスを塗る段階にきました。

 

前回の姿がこちらです。

 

艶がほとんどありません。

 

これはこれで良いのですがやはりアンティーク感を出すにはここから

 

シェラックニスを塗っていく工程があってこそ「らしさ」が出てきます。

 

 

 

 

・・突然ですが完成です。

 

全体にしっかりと艶が出て色も少し濃くなりました。

 

実はここまでくるのに結構と苦労がありました。

 

 

 

 

はじめはハケで塗っていたのですが、これが難しい!ハケの左右の端部のところに

 

押し出されたニスが線ムラになってどうしても残ってしまうんです。かと言って

 

ニスの量を減らすとハケの滑りが悪くなるし、艶も出ない。結局ものすごく

 

厚塗りとなってしまい、艶のあるところとあんまりないところでまだらに

 

なってしまいました。そこで前回チェストを塗った時の事を思い出しました。

 

そういえばあの時はタンポ擦りでそれなりに綺麗に出来たなと。

 

ただあれでは今回のような椅子の細かい部分は塗れないという先入観から

 

ハケ塗り一択だなと決めつけて始めたのでした。

 

一度アルコールで厚塗りされた部分を取り除いていきます・・。これもまた

 

結構な手間だしせっかく綺麗に塗れた部分もやり直しなので正直心が

 

折れかけました。

 

・・・数日放置するとまたやる気が出てきたので再び再開します。

 

やはりタンポ擦りでは細かい部分はどうしてもやれないのでウエスを畳んで

 

尖らせてシェラックニスを染み込ませて塗っていきます。

 

これがなかなか良くて、塗料の持ち(伸び?)が良いので結構広範囲に一度に

 

塗り進められました。更には余剰分の塗料がハケの時と違ってウエスにまた

 

吸い込まれて戻っていく(多分)ので端部でムラにもならずなかなか調子が

 

良いのです。

 

そしてなんとか2脚塗り終えました。

 

 

 

あとは乾燥を待って蜜蝋で仕上げます。

 

正直ニスに蜜蝋を塗るってなんでだろう?って疑問だったのですが

 

だってニスは塗料を保護する為にあるわけだし・・艶出しのための

 

ニスだし・・と。今でも少しそう思っているのですが(笑)

 

やはり水や薬品にはあまり強くないという事と、ニスの良さが更に際立つというか

 

輝くんですよね。それと今回この椅子を購入したアンティークショップの方も

 

おっしゃっていたのですが「堆積した蜜蝋がアンティーク感を出す」

 

という事もあるそうです。蜜蝋を塗りなおすのは数か月に一度なので

 

やはりそのレベルに達すには時間がかかります。

 

今後アンティークになり得るチェアなので大事にメンテナンスし続けて

 

いつか本当のアンティークになってほしいと願っています。

 

自宅に必要な椅子の数は限られているのに、欲しい椅子って山ほど

 

ありますよね。でもどれもお気に入りで売る理由が見当たりません(笑)

 

ちなみに私は売ることはあっても捨てるような家具は絶対買わないので

 

手放す時は「また他の方が大事に引き継いで下さる」と思って手放して

 

います。もう経済的に無駄な買い物は出来ないしこっそりと買う事も

 

出来ない現状があるので・・(笑)なかなか苦しいですね。

 

なるべく家具屋さんは見ないようにしています。

 

今、娘の学習机とその椅子をアンティークで揃えてやろうと企んでいます(笑)

 

でも子供にアンティークの良さなんてなかなかわからないし・・

 

娘のセンスに奇跡が起こる事を祈っています。