仕事でパソコンを使うようになったとき
自分でPC-VXを買って練習した
仕事でつかえるようになり
それはもっぱら趣味の道具に化した
一生かけてどのくらいのフロッピーディスクが要るだろう
自分の大切な文章が全部入る容量って
そう考えて20MBの外付けハードディスクを買ったとき
このなかにオレの人生が収まるんだとそう思った
MS-DOSをなんとかマスターしたら
いつのまにかWindowsの時代になっていた
パソコン通信はなくなりホームページの時代になっていた
頭を切り替えるのに随分かかった
携帯電話は私用ではほとんど使わなかったので
小さな画面に向かっての文字入力が苦手なままになった
スマホの時代が来た。鬱陶しいものが出てきたと思った
こんなものを使うと人生が短くなる気がした
それでも時代に残されるのが癪で買ってしまった
パソコンでもなく、携帯電話でもない新しいツールだった
ディスクの空き容量を見たら50GBだという
オレの一生はいつの間にか大きくふくらんだ
だけど、あんなに大切だった「残すはずのもの」は
いつのまにかどこかに消えてしまった
