マニホールド補修と油面調整 | イルカに乗った中年

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「ジャンプするイルカ」こと,ヤマハZeaLをメインにしたブログです.

燃費報告で何度も書いていますが,夏の始まり頃から吹けの悪さと燃費の悪さに悩まされてきました.

 

原因をネットで調べてみましたが,症状と照らし合わせてみましたが,これといった答えが出てきませんでした.原因がひとつではないかもしれない可能性もあります.

 

改めて現在の症状を挙げてみます.

  1. 6,000回転付近で吹けが悪い
  2. 燃費が悪い(17~8キロ→15キロ)
  3. アイドリングの戻りが遅い

いろいろと悩んでいる間に整備士である兄と話す機会があったので聞いてみると,2次エアーの吸い込みとキャブレターの油面調整ではないかとの指摘を受け,改めてネットでの情報を照らし合わせてみると,その2点が一番の原因ではないかという結論に至りました.

 

 

方針が決まったので,今回は再生計画から2年ぶりのオーバーホールとなりました.

 

まずは油面調整.タンクを外してキャブレターのドレンにチューブを差して,油面を確認します.
 
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規定値は基準線から10.5ミリ以下.各キャブレターの油面高は以下の通りです(またがった状態で左から1番).
  1. 10.5ミリ
  2. 18.5ミリ
  3. 16.2ミリ(写真)
  4. 19.5ミリ
プラグの状態を見ると,毎回1番がかぶり気味でしたが,規定値でした.キツネ色のいい状態の3番は6ミリ以上もオーバーしていました.
 
キャブレターを分解してフロートの爪を曲げて調整します.
キャブレター内はだいぶ汚れていました.
 
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組み上げ後エンジンを始動して再度油面高を確認します.調整が悪かったようで,変わっていませんでした(写真は4番).
 
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この記事を書いていて重大な問題に気付きました.
 
油面高は基準線より下10.5ミリ以下
 
 
やってしまいました.錯覚に陥りました.
 
キャブレター4基すべてが基準線より上でした.
キャブレターが溺れている状態では吹けが悪いのは当然でしょう.
 
はい,やり直しです.
 
 
時間を戻してマニホールドの修復です.
 
再生計画では手を付けませんでしたが,ゴムの劣化で相当数のヒビが見られます.パーツクリーナを吹きかけてみたら,回転数に変化が見られました.二次エアーの吸い込みとみて間違いないようです.
 
本来であれば交換がいちばん良いのですが,2,3番のメーカー在庫がありません.FZR250R(3HX)のものが流用できますが,高さが違う上,加工が必要だそうです.
また,ジール特有のトルクの谷が顕著になるそうなので,流用せず,修復を試みました.
 
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取り外しには苦労しました.
取付ボルトが六角ボルトの上に固くて緩みません.そこで,超極圧潤滑剤「ベルハンマー」を使用.難なく外れました.
 
事なきを得て取り外したマニホールドですが,外側は全体にヒビ割れがひどいですが,内側はきれいです.エア漏れは起きていないのでは?
 
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エンジン側の内側が若干変形しています.
ドライヤーで修復を試みましたが修復できませんでした.エンジンはもっと高温ですから,ドライヤーの熱ぐらいでは無理ですね.
 
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これでは混合気の流れが悪くなっていると思ったので,思い切ってカットしました.へこんだ部分は液体ガスケットで補修しました.
 
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外側は液体ガスケットで全体を補修しました.
液体ガスケットはなぜか家にあったモリワキエンジニア製.
 
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塗ってから思ったのですが,液体ガスケットにも種類があって,マフラー用の超耐熱とキャブレター用の耐ガソリンの大きく分けて2種類があります.
モリワキといえばマフラーメーカーなので,どうやらマフラー用を使ったようです.しかし,外側でガソリンが流れる箇所ではないので,大丈夫だと自分に言い聞かせました.
 
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すべてを組み上げてエンジンを始動します.
 
チョークを引かなくても始動しました.いい感じです.
実際に走らせてみましたが,6,000回転付近の吹けの悪さは解消していました.アイドリングの戻りが遅い症状も出ませんでした.
 
しかし,キャブレターの油面高のことを考えると,走らせたのは涼しい夕方だったので症状が出なかっただけかもしれません.
その証拠に,翌日日中に走らせたときに若干ですが吹けの悪さが出ました.アイドリングの戻りが遅い症状も出ました.
 
 
マニホールドの修復によって一定の効果はあったと思われますが,でたらめの油面調整をもう一度行って症状を解消させたいと思います.