もともと日本人は欧米諸国の人々と比べてインスリンの産生量が少ないです。
なので欧米人のような食事をしているとあっという間に糖尿病になってしまいます。
糖質の多い食事の後には大量のインスリンが放出されるので、すい臓にはかなりの負担がかかります。
脂肪細胞や肝臓、筋肉に取り込まれた糖分はエネルギーとして使用されますが余った糖分はそのまま脂肪になります。
糖質の摂り過ぎは肥満の主な原因で、血糖値を上げる大きな要因にもなります。
脂肪細胞に蓄えられるブドウ糖が多くなると脂肪細胞がぶくぶくと大きくなり、悪玉物質を放出するようになります。
この悪玉物質はインスリンの働きを阻害してしまいます。
細胞の表面にある受容体にインスリンがくっつくと細胞への糖の取り込みが始まります。
そのことによって食後の血糖値がだんだん下がっていくわけですが、悪玉物質が増えると受容体の反応が悪くなってしまいインスリンが出ても血中の糖分が細胞に取り込まれないという現象が起こります。
この現象の事をインスリン抵抗性と呼び、糖尿病の主な原因とされています。
またインスリンの効き目が悪くなると脂肪の分解が進むので遊離脂肪酸が血中に増加してしまいます。
この遊離脂肪酸は悪玉物質と同じ働きがあるのでますますインスリン抵抗性が大きくなってしまいます。
一般的には年齢と共にすい臓の機能が低下してインスリンの分泌量も徐々に少なくなっていきます。
なので若いうちに糖質の多い食事などですい臓を酷使しすぎると年を重ねてからインスリンの量が減るのが早くなってしまいます。
さらに元々、遺伝的な影響でインスリンの分泌量が平均と比べて少ない場合もあります。
そういった場合は糖尿病を発症するリスクが高いので、日頃から糖質を控えてすい臓に負担をかけないようにすることが大切です。
運動療法も糖尿病の予防にはとても効果的です。
ウォーキングなどの有酸素運動をする事で肥満を改善できますし、腹筋やスクワットなどの筋トレはホルモンを分泌させるのでインスリンの効き目自体をアップする作用もあります。