感度分の16は、フィルムの露出の許容範囲の幅広さを最大限に生かした露出の考え方です。従ってフィルムカメラ専用の露出設定法でデジカメには若干不向きです。でも大体の線が分かるので知っていて損は無いと思います。感度分の16の提唱者はポジフィルムでもこの方法を用いるそうです



感度分の16について少し解説

天候は晴れ、絞りはF16

シャッタースピードは1/ISO感度



フィルム感度がISO100なら1/100秒、ISO400なら1/400秒となります



古いマニュアルカメラならこのシャッタースピードはありますが、普通は1/125秒と1/500秒とになります



そこでシャッタースピードが速くなる分を考慮して絞り値をF11とF16の中間(F11半)とするそうです



更に…



日影や薄曇りの時は2段…

夕暮れの風景は3段…

室内は5段、夜の場合は8段…

明るくするそうで、以上が大体の感度分の16の考え方です

但し私流の理解でありまして、間違っていたら御免遊ばせ

この感度分の16は全世界、光の有る所共通です




感度分の16のF16というのに引っ掛かってます。ちょっと絞り過ぎかなって

まあそれは35㎜フィルムについてです。ブローニーは22、32という絞り値を使いますが…

そこで、色々と考えたあげく…というよりある事に気がつきました

天気が良ければ大体EV値(露出値)は、ISO100で13・14・15EV(段)位になります。まあ14、5かな?

F16の露出について見ると、15EV(段)で1/125秒、14EVで1/60秒ですから先程のISO100が1/100秒って14EVと15EVとの中間、つまり14 1/2EVという事になります

絞り過ぎず絞りも効かせた評判の良い絞り値F5.6で考えると、シャッタースピードは1/1000秒(15EV)と1/500秒(14EV)との中間になりますから

感度分の16をシャッタースピード1/1000秒で考えると絞りはF5.6とF4の中間

今度シャッタースピードを1/500秒で考えると絞りはF5.6とF8の中間になります

後はフィルムのラチチュードの広さに任せてしまおうと言うのです





お気付きかと思いますが、中間値で露出を決めるという事は±1/2の調節で補正が出来るという事になりますね?

+補正はF5.6-1/500S

-補正はF5.6-1/1000S

こう考えるとポジフィルムも使いやすくなると思います

少し太陽光線弱いかなと思ったら基準点を感度分の16よりも半段下げて14EVで…更に…

後は逆光などを考慮に入れたら良いかなって思います

このように考えると露出に悩まないと思います




応用として風景では絞りをF8F11辺りを中心に

シャッタースピードに余裕があれば絞りをもっと開ける事も可能ですね




まあよく考えたら、大判カメラユーザーはEV値を測って露出を決めてます。時にはグレースケールを用いたりとか

これはフィルムだから出来る技ですね。デジタルはもっと細かい設定をしないと

大判カメラは露出が1/3刻みで調節出来ますからポジフィルムには有効でしょう

最もCanonのNEW F-1の時代になると露出補正装置が付いてますから鬼に金棒ですが…




最近はデジカメも、上位機種の話だと思いますが、何て言ったら良いか分かりませんが、ダイナミックレンジの向上?により、ポジフィルムの方がよっぽど黒潰れしているというプロのカメラマン氏の感想を聞いた事があります