『アンダー・サスピション』映画鑑賞。少女が絞殺される痛ましい事件が相次いでいる。そんな折、弁護士である富豪が絞殺された少女の第一発見者となる。発見当日、事情聴取されたが、供述にどこか曖昧なところがあった。翌日自宅に出向きもう一度、発見当時のことを訊く刑事だが、富豪は昨日とは食い違う供述をする。富豪は部分的に明らかに事実に反することを言っている。意図的に嘘をついているのか。だとしたら何故？真の犯人なのか。事件の概要と富豪の供述をもとに現在と過去の場面は錯綜する。主な登場人物が極端に少ない、まるで舞台劇のような緊張感。そして、意外な結末。二転三転する巧妙な構成、次々と白日の下にさらされる事実、知られたくない虚栄心、嫉妬、満たされない思い。丁寧な心理描写が心の深い闇を映し出す。ラスト間際の意外な事実には実に驚愕した。はたして、真相やいかに。とても巧緻な脚本の秀逸な映画。お薦め。