『闇夜の恋と正義の剣』を掲載する予定だったのだがいかんせんPCの調子が悪いため、今日もUP出来ずil|li_| ̄|●il|li
やっぱメモリがギリなのはつらいなあww
増設マジで考えようε-(ーдー)ハァ
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サテンを広げたように
艶かしい光沢を放つ漆黒を
まばらに散らばる小さな宝石たちが
淑やかに彩を添える
壮大なる景色の中を
優しくそして寂しく、気まぐれに輝く女神が
優雅に浮遊する姿を
俺はただ愛おしく崇めるだけ
あれから16年
たあ坊がいなくなってから、僕の生活も変わった。
友人は何人も出来たが、親友と呼べるほどの友人が出来ることはなかった。
そして、いつも心は何かを探していた。
それは幸せの定義や、哀しみの置き場所とか、抽象的なものばかりだったがそれでもきっと生き続ける限り探していくに違いない。
色々な感情や思い出が増えていくたびに、蘇るあの思い出と共に心に刻み付けてきた。
あのときのター坊の震える手を握れなかったときの痛みも、その意味も。
僕の胸に淡く、切なく刻まれている。
今夜の同窓会は当時の先生や同級生、そしてその子供たちまでいて大盛況だった。
皆それぞれ、仕事や恋愛を経て大人になっていた。
彼らを見ていると僕はまだ、大人になっていないような気がした。
何か不完全な人間のように思えた。
仕事には満足していたが、恋愛に何故か興味が持てずに来たからだ。
この同窓会で、ター坊に会えるかもと期待をしていたが見つけることが出来ずにいた。
「おい、須藤久しぶりだな。元気にしていたか?」
声のほうを振り向くと飯島がいた。
「高橋来てないみたいだな。てっきり、一緒にやってくるもんだと思ったよ。」
「引越し先を知らなかったから、あれから会っていないよ。」僕はそっけなく答えた。
「そうか。お前に会ったらこれだけは言っておきたかったんだが、当時はすまなかったな。」そして飯島は深々と頭を下げた。
「飯島・・・」僕はあっけに取られた。
「お前らはなんて言っていいのかな・・・お前が高橋といっしょにいる時の雰囲気が好きだったんだ。俺もその雰囲気の中に入りたかった。お前らと仲良くなりたかった。だけど仲間に入りたくても入れる隙間がなかった。それが見ていると羨ましいやら悔しいやらで・・・つい意地悪なことを言った。本当にすまん。まあそれだけなんだ、じゃあ!」
そういって飯島は去っていった。
飯島は僕達の仲をそんな風に思っていたのを知って驚いた。
ター坊は今の飯島の言葉を聞いたらなんて答えたのだろう?
ター坊に逢いたい・・・
もし、ター坊に会えたら伝えたいこと、聞きたいことがいっぱいあった。
一体どんな風に変わったのだろうか?
僕のことを覚えているだろうか?
今、何をしているのだろうか?
恋人は出来たのだろうか?
そして君の為に綴った、手紙が崩れるほど重なって自分のマンションにあることを笑い話のようにして話していただろう。
最初のくだりはいつもいっしょ、
“僕は元気でいるよ、心配事も少ないよ、ただひとつ今も思い出すよ”
午前2時10分前
ター坊は現れないとわかってはいたが、望遠鏡を担ぎ、家を出た。
今日こそはほうき星を探し出し、この思いに終止符を打とうと決めた。
不思議なことにあの廃ビルがまだ残っていることを親から聞いていた。
踏切に着き、ラジオがあの時と同じようにちょうど二時の時報を知らせると天気予報が今日の晴天を伝えていた。
2分後には、あの廃ビルに一人で行って天体観測をしようと思った。
そして2分経ち、歩き出そうとしたとき、
「かっちん?かっちんでしょ!」
振り向くと、リュックを背負った、小柄でボーイッシュな女性がいた。
「ター坊?・・・・」僕は呟いた。
「私のこと覚えていてくれたのね!うれしい!私、同窓会には間似合うように帰りたかったんだけど、仕事で電車乗り遅れちゃって。でも、ここに来たら貴方に会えるような気がしたの。かっちん、元気だった?」
彼女は僕の顔を覗き込むように見つめた。
「ああ、元気だよ。ター坊は元気だったのか?」ター坊に会ったら、色々言いたいことがいっぱいあったはずなのにいざ口にした言葉はこんな陳腐な言葉だった。
でも、彼女はそんな些細な言葉もまるで宝物でももらったかのようにうれしそうに答えた。
「元気だったよ。かっちん、かっこよくなってきっと彼女出来たよね?私ね、あの頃、貴方といっしょにほうき星見つけたかった。だって、新しいほうき星見つけると見つけた人の名前が付けられるってテレビで言っていたから。どれだけ離れても二人はいっしょでいられる思い出がほしかったの。」
彼女は恥ずかしそうに言った。
その姿を見たとき、僕の止まっていたものが脈動するのがわかった。
「君はもう誰か好きな人は出来たの?」
僕は彼女の質問に答えるかわりにそう聞いた。
「私は、幼稚園のときから、貴方が好きだった。貴方と少しでも一緒にいたくて、男勝りな態度をとったの。引っ越した後もいつも、心に貴方がいた。他の人なんて考えたこともないよ。」
彼女の言葉は、僕が心の底で思っていたことといっしょだった。
あの頃、彼女と少しでもいっしょにいたくて彼女を男扱いしていた。
まだ幼かった僕達の恋は、恥ずかしさから互いに口にすることが出来なかったのだ。
僕は彼女の手を二度と離さないように力強く握りしめた。
「天体観測に行こう!」
僕は他に何も言うことができなかった。
胸がいっぱいで、目尻には涙がうっすら浮かんでいた。
でも彼女は握られた手を少し見つめると、僕の気持ちがわかったらしく、僕のほうを見て微笑み、うれしそうに答えた。
「うん、ほうき星探しに!」
そして、止まっていた僕達の「イマ」が動き出した。