スポーツ事変!!!!
○代々木界隈の某事務所・中(夕方)
ドアが勢いよく開き、アキラが飛び込んでくる。
アキラ 「あにきぃ~」
オサム 「なんだ、うるせぇなぁ」
アキラ 「いくらなんでもさ、『スポーツ事変』ってのはないんじゃないの?」
オサム 「うるせぇ。勢いでつけちまったんだから、しょうがねぇだろ!!」
アキラ 「だいたい、あにきさぁ、事変ってなんだよ」
オサム 「辞書引け、辞書! だから、おまえはダメなんだ」
アキラ 「いいじゃん、教えてくれたって。どういう意味さ?」
オサム 「・・・・・・(目を逸らす)」
アキラ 「あ~、あにき、実はしらねェんだろ?」
オサム、アキラを殴りつけようとする。
と、突然、ドアが開き、ハカセが入ってくる。
ハカセ 「いいタイトルだと思いますよ。そもそも事変というのは、まあ、
簡潔に述べるなら騒乱といった意味でしょうか」
オサム・アキラ 「ソーラン?」
ハカセ 「事が起きて、世の中の事象がひっくり返されたり、自明のことが
溶解してしまう、という意味ですね」
オサム・アキラ 「(口あんぐり)??」
ハカセ 「まあ、いいでしょう。これからひとつずつ、解決していきましょう」
アキラ 「じゃあ、なんで、スポーツとソーランなんてぇのがくっついてるのさ?」
オサム 「うるせぇ! これから解決してくって言うんだから、ぐだぐだ言うな!」
ハカセ 「まあまあ。きっと、オサムくんは、スポーツが持つ撹乱や転覆の力に
気づいて、このタイトルを選んだのでしょう」
オサム 「事変! いいじゃねぇか。椎名林檎だって言ってるしな」
アキラ 「な~んだ、あにき、ぱくっただけかよ」
ハカセ 「まあ、ぱくったとはいえ、実にいい試みですね。今年は、オリンピック
やワールドカップなど、世界的な規模でのスポーツ・イベントが目白押し
ですから、一緒に、スポーツが持つ力について考えていきましょう」
ハカセに誉められて満足げなオサム。
オサム 「まあ、ハカセが言うなら、いいタイトルなんだろうよ」
アキラ 「あにき、よかったね」
オサム 「あたりめぇだ!」
