コロナウィルス騒動のせいで、先週末から施設と外部との接触制限が始まった。つまり、将人が楽しみにしている毎週末の帰省、散歩ができなくなったのだ。さすがに、先週は先生の説得を聞かず、家に電話してきて、お散歩行く、お好み焼き食べる、と帰省をせがんだ。施設ではコロナウィルスはおろか、何の伝染病も流行っていないが、多くの療養病院と同じで、外部との接触を極力少なくすることで、この国難を乗り切ろうということなのだろうが、そんなことを言ってもなかなか理解にいたらないだろうから、ここはやむなく詭弁を弄し、「お父さんが病気になったから帰ってもお散歩に連れて行けない。だから、お父さんの病気画治るまで学園にいて!」というと無言だが、パニックになることもなく、先生に電話を代わってくれた。2週目の今も電話をかけてくるわけでもなく、無断外出したということもなく、学園で過ごせているようだ。そのため、3連休を自宅でのんびりしている。将人にもらった久々の自宅の休みだ。そう、将人が帰ると、とにかくいろいろな所に連れて行ってやろうとして、家にいる時間が少なくなるものだ。6年近く続けている毎週末の帰省は、もう隔週の帰省でもいいのかもしれない……。もう27歳になったのだから。