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利根川

天然うなぎ激減第一の要因

川を遮断する防潮堰堤により、うなぎの自由な往来が出来ず、マリアナ海の産卵場に向かう親ウナギが、堰堤に阻まれて、産卵が出来なくなったため。また、マリアナ海で誕生したうなぎの稚魚が、2000キロの海を泳ぎ、利根川河口にたどり着き、シラスウナギとなり、遡上を開始

するが、河口から数キロ上流の、利根川防潮堰堤に阻まれ、上流に進むことが困難となる。

堰堤の上流域。秋に、マリアナ海の産卵場に向かう親うなぎは、川を下り、ここまで来て、堰堤に阻まれ、先に進むことができません。

堰堤下流の、海水の混じる汽水域。マリアナ海で誕生した、うなぎの稚魚は、長旅を乗り越え、冬に、利根川河口に辿りつき、シラスウナギとなり、遡上を開始。しかし、シラスウナギも、この堰堤に阻まれ、上流の生活域に向かうことはできません。これが、利根川天然うなぎ激減の第一の要因です。このままでは、利根川の天然うなぎ自然復活への可能性は、まったく望めません。といって、この防潮堰堤を、撤去しもとの流れにもどすことは、困難というより、不可能です。このまま、何ら手を打たなければ、近い将来、利根川に限らず、天然うなぎは絶滅に追い込まれ、大好きなうな重も、幻の食文化となることは確実です。

堰堤には、現在、コンクリー製の魚道と、小川のような魚道が設けられています。この魚道により、魚類の往来には、充分な効果があるというよりは、無いよりはまし、といったところではないしょうか?魚道を通過する魚を狙って、シラサギ、カラス、カワウなどが、待ち構えています。

始めに、私にできることは、秋に、産卵のため利根川を下る親うなぎを捕獲し、堰堤より下流の汽水域に放流し、一匹でも多くの親うなぎを、マリアナ海の産卵場に、送りだすことです。プラスチック製の、ウナギ、アナゴ用捕獲器、竹製のウケ。漁業権のある川では、鑑札、または、漁協の許可を得ないで、無断で捕獲器を仕掛け、うなぎ等を獲ることは、違法です。

秋に、産卵のため利根川を下る親うなぎを捕獲し、マリアナ海産卵場に送る会をイベント化し、多くの方にご参加いただければ、意義深いイベントとして楽しむことができると思います。

冬の新月の夜、河口から遡上するシラスウナギ。極端な不漁続きで、養殖業者は、年々厳しい状況に追い詰められています。うなぎの資源回復にと、うなぎ漁業権に付随する義務放流が行われています。放流されるのは、生育の悪い養殖うなぎが使われ、自然環境への適応性も低く、しかも、養殖うなぎは、雄ばかり。儀式化した放流では、その効果はあまり期待できません。

堰堤を越えられないシラスウナギを捕獲し、そのまま、上流に放流しても、大人にまで成長する確率は、数パーセントといわれています。

養殖場で大きく成長させてからでは、雄ばかりになり、自然環境への適応能力も低下してしまいます。

最も放流に適している大きさは、シラスウナギから、10~20センチに成長したクロコウナギです。

少し手間がかかりますが、このような生育水槽を作ると、家庭でもうなぎの成長が楽しめます。作り方は、後日紹介したいと思います。

目的をもって、それぞれに知恵をだしあうことは、楽しく、希望が湧いてきます。あなたの知恵をお貸しください。                 参考文献・塚本勝巳著ウナギ大回遊の謎