今回は放射線技師の仕事において、日本とオーストラリアでどのような違いがあるか紹介したく思います

放射線技師になるには…

日本

大学・短大・専門学校の特定の学科を卒業し、国家試験に合格

日本では国試がありますね

従って、卒業しても国試に落ちた場合は、放射線技師になれません、残念ながら…

オーストラリア

特定の学科を卒業し、学士または博士号を取得

学士といっても、3年のところもあります

この場合、卒業後、PDYと言う1年間の見習い期間を経て、正式に放射線技師として認定されます

見習い期間は給料もでますよ

4年で学士を取得した場合、卒業後すぐに正式な放射線技師として認定されます

以前は3年制のところが多かったですが、ここ数年のうちにほとんど4年制になりました

オーストラリアの場合は国家試験がありませんので、卒業できたらOK

放射線技師の仕事の違い

日本は広く浅く、オーストラリアは狭く深く…

日本

放射線技師の業務には、核医学・放射線治療・超音波検査が含まれます

オーストラリア

核医学・放射線治療は、大学で専門の学科を卒業する必要があります

つまり、異なる専門職の方が、核医学・放射線治療の担当となります

超音波検査技師になるには、放射線技師になった後に改めて超音波検査技師となる為の実習と大学で講義を受ける必要があります

因みに、超音波検査技師の方が通常の放射線技師より給料が良いです

レントゲン撮影

日本

基本的に、医師が撮影方向・枚数を指示します

例えば、肩のレントゲンの場合、医師が APとスカY 2つの撮影をするようにオーダーをだします

基本的に、医師の指示にない撮影方向は撮影しません

放射線技師が追加撮影が必要と思う場合は、改めて医師に相談し、追加の撮影方向のオーダーをだしてもらう必要があります

オーストラリア

オーダーは、基本的に肩・手・足など、部位単位で医師から出されます

つまり、オーダーに撮影方向の指示はありません

医師が強く望む時のみ、オーダーフォームに撮影方向の指示がありますが、基本的に撮影方向・枚数は放射線技師が考えます

つまり、「肩」のオーダーでも、rotater cuff injuryを疑っている場合は、Glenoid viewで腕を内旋・外旋させたレントゲンを追加で撮り、脱臼が疑われている場合は Garth viewを撮影するなど、どのような撮影方向が必要かは放射線技師が考えます

Garth view

キャニュレイショウ

CTやMRIで造影剤を使用する場合は、留置針を患者の腕に入れる必要があります

日本

看護師・医師が留置針を挿入

オーストラリア

看護師・医師はもちろん、放射線技師も留置針を扱える

ユニホーム

日本

多くの病院・クリニックでは、放射線技師のユニホームはケーシー

オーストラリア

ケーシーは着ません

白衣も着ません

Ｙシャツユニホーム、または、事務員みたいなユニホーム

お給料

日本

平均は、年収554万円だそうです

月収制で、ボーナスあり

年収から、税金と厚生年金代が引かれます

オーストラリア

平均は、年収$73,500だそうです

日本円で年収600万円ちょっと

ボーナスなし

大体、2週間に1回給料支給

給与から税金引かれます

厚生年金は、給与から引かれたり、別途支給されたり、会社によって違います

新卒でも年収480万円はあると思います

残業

日本

場所にもよると思いますが、多くの放射線技師が残業したり、on call 呼び出しで時間外の勤務をされていると思います

オーストラリア

基本残業なし

1日8時間以上働くなんて、あり得ませんよ

要は、同じ放射線技師でも、仕事内容はちょっと異なりますね

日本の方核医学・放射線治療など様々なことに挑戦できますが、オーストラリアではもっと個人に専門的・技術的な知識を求められます

診療放射線技師 日本 VS オーストラリア

診療放射線技師日本 VS オーストラリア