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モモたろーの飼い主は、幼いときから、大型犬ばかり飼っていた。親戚がブリーダーだったらしく、大型犬に縁があったのでと

いう理由らしい。私の記憶ではご存知アルプスの救助犬セントバーナード3頭、ハチ公とかブサイク犬わさお君の秋田犬2頭。

グレートデンとか、他にもいたかもしれないし、小さい種類である狆も聞いたような気がするが、とにかく大きな種類が好き。

大きな犬は賢く優しく忠実だ。近所の子供が背中に乗っても、耳なんか引っ張られてもじっと我慢。ひたすら優しい。

庭の犬小屋(といっても当然6畳もある)で極上の毛皮に顔をうずめての昼寝は最高らしい。

けれど、ある時から飼わなくなった。理由は「大型犬は関東以西では5年で死んでしまう」から。

昔と違って今はフードも発達して、それなりの年齢は超えられるようになったとは思うが、やはり基本は、北国の生き物なのだ。

盛岡にいるピレネー犬は雪のなか、庭の真ん中でひっくり返ってグースカ寝るらしいから、それくらいでちょうどいい。いや、生ぬるいかもしれない。

「5年で死なれるとね、キツいんだよ。辛くてね。何頭も飼ったけどもうその別れに耐えられなくなったんだ。」

「東京より北に住む予定はないしね」

それでもやはり、動物は好き。ペットショップで犬を見てはそれなりに満足していた。ところが、ある日物凄く可愛いやつを見つけてしまった。

しかし、それは犬ではなく猫。猫のなかでは超大型ラグドール。モモたろーだ。

まあ、ハンサムだし、なんとなくセントバーナードに似た柄。気になる。

可愛いからすぐ売れるだろうという予測は見事に外れて、小さなケージの中でどんどん大きくなった。気になる。気になる。気になる。

見るたびに大きくなり、ああ、もう生後6ヶ月。値段はすこしづつ下がりとうとう半額セールに。

あすはもう処分されたりして。。。とか、いやもう誰かが買っている。。。。で、見に行くとまだいる。

毎日ドキドキしながら見に行った。もうその小さなケージは明らかに狭いらしく、ぶっとい腕をにゅっと外に出していかにも退屈そうな顔で彼を見た。

観念した。その日そのまま連れ帰った。もちろんまんまとペットショップの策にひっかかったのかもとも思った。でももういい。

そして今に至る。来た時は生後6ヶ月で3,5キロ。(普通の成猫は4キロだからすでに相当大きい。やはりこの大きさを予測されて売れなかったのかもね)

今は5歳で8キロ超。さすがにもう成長は止まったようだ。ラグドールは4歳まで成長しつづけるらしい。

なんで猫だったのだろう。

「こいつは犬よりおバカだから。あの犬たちみたいに賢いものに死なれるとダメージは大きいんだ。

ああ、馬鹿だなあ、やっぱり動物だ。だから俺より早く死んで当たり前だって思えるからね。」

と彼は言った。

せつない。何頭もの家族同然の動物を見送ったひとの言葉は重くてせつない。彼のひねりだした苦肉の屁理屈は本当にせつない。

ま、そんな飼い主の想いなんて知った事じゃないよ~んってカンジで今日も元気炸裂のモモたろーだ。その調子で長生きするんだよ。ニャっはっは。




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