知誠館の生徒、現役の高校生、大学生、スタッフが一緒になってひとつのテーマについて考える、対話を中心とした講座です。
今回は久しぶりに私がファシリテーターの役をやらせていただきました。
どんなテーマでするか、結構悩みました。
ここ数回は何か行き詰まりというか、桜井先生みたいにうまいことできひんなぁ…とか、今の自分にできることって何やろう?みたいなことばかり考えていました。
でも、「まぁええか!そんなすぐできるもんちゃうな!」と吹っ切れた私は
粘土を使うことにしました。
隠れたテーマは「省察」です。
「省察」というのは、簡単に言えば、「自分の感情や身体など、細やかな部分を意識して自分自身振り返る」ということです。
日常の中でこういう機会はあると思いますが、他の人がどんなタイミングで、どんなきっかけで(セロリか!)「省察」するのか、私自身興味があったんです。
それを、粘土を使ってグループでひとつの作品を通して、聞いてみたら面白いかなぁと思ってやってみました。
結果から言いますと…
「省察」とか関係なく、粘土細工おもろい!!
と言った感じでした。
グループでテーマを決めたり
話すのを禁止したり
他のグループ(今回は2つのグループに分かれました)の作品に手を加えたり
手を加えられた作品から新しく作りなおしたり
色んなことをしました。




最後に感想を聞いてみると
─こんなん作るのが自分は苦手やということがを再確認した
─自分は作るときに他人の作品が気になってしかたないことに気づいた
と言う人もいれば
─作るのは楽しかったけど、「省察」はいつもしてるし別に…
─「省察」は後悔することになりそうやからしないようにしている
と言う人もいたり
─観察してんと木下先生も一緒にやったほうが楽しかったんちゃう?
と言う人もいたり…
あらかじめ聞いてみようと思っていたことはもちろん、想定外の返答がいくつもあって面白かったです。
でも、これじゃ私にしか意味の無い時間だったんではないかとも思いました。
─観察してんと木下先生も一緒やったにほうが楽しかったんちゃう?
という発言は、観察している人がいると作りづらいということだけでなく、この場に参加するスタンスとして上下関係ができるのはよくないんじゃないか、という指摘だったのかもしれません。
実は、こういう粘土なんかを使って、自分自身を振り返るワークショップは
心理療法にも多く取り入れられたりしています。
私は今回のワークショップを通して
そういった〇〇療法とか、〇〇セラピーと言われるものの中での「上下関係」について、改めて考え直さなくてはならないと思いました。
それはおそらく、この「思考」のワークショップでファシリテーターをする上でも大切なことだと思います。
以前のブログ、『自分で問いを立てよう』にも書きましたが、このワークショップは参加者が問いを立てるということ、そういったものの見方や考え方を養おうとしています。
私はまだ、このワークショップの良いところ、面白さ、本質みたいなものを、つかみ切れていないのかもしれないですね…。
だがしかし、日々是省察
失敗しながら、これからも色んなことに挑戦しようと思います!