数日前に、北海道のある高校の校長先生のお話を聞く機会がありました。
その時に、その校長先生から「学校とは何なのか」という、本質的な問いをいただきました。
その時に出した私の回答は、
「子どもたちが、自分の才能と好きなことを見つけられる場」
でした。
その校長先生の回答は、
「言葉を学ぶ場」
でした。
この回答を聞いたとき、私はハッとさせられました。
なぜなら、言葉こそ、自分の思考を整理し、深め、自分の考えを他者へ伝える直接的な手段だからです。
自分の才能や好きなこと見つけるためには、自分の言葉で表現することが大切であることに気づかされたのです。
このような内省をしていたときに、なんとなく以下の本を読みたくなりました。
言葉を教えることをライフワークにしている私にとって、言葉を教えるために必要な本質を、この本から気づかせてもらえました。
かつて、私は英語教授法について大学院で学びましたが、その多くを忘れてしまっていました。
しかし、今回この本を読み終えたことで、効果的な言葉の教え方についての多面的な指導のあり方を、再び思い出すことができました。
応用言語学者のCorder (1967)は、論文"The significance of learners' errors"の中で、
言葉は「教えられるもの」ではなく、「学ばれていくもの」であり、教師ができることは、教えることに執着するのではなく、いかに学びを支援できるのか、その最善の方法を考えていくことだ
と強調しています。
このようなことを可能にするためには、まず何よりも言葉の学びについての理解を深めていくことが大切です。
特に、学習者が作り出す中間言語から、今後の教え方について多くのヒントが得られるということに気づきました。
著者の和泉伸一氏は、ご自身の言語学習体験を通して、以下のように述べています:
「言葉の力は日本語でも英語でも、向上しようとする意欲があるところに停滞はないと実感している。」
私は、英語指導者であるとともに英語学習者として、これからも自分の英語力をさらに高めていこうと、気持ちを新たにしました。
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