今日は、PEARSON主催のSpring Teachers Conference 2012に参加してきました。
テーマは、
 Bring Learning to Life -- これからの英語教育のあり方
でした。

私が今回このconferenceに参加した理由は、すべての講演が、私が来年度からの授業でぜひ改善したいと思っていた指導法と、新たに取り入れてみたいと思っていた指導法の両方に関するものだったからです。

今回の講演者は、英語教育の分野で、私が尊敬している先生方ばかりでしたので、モチベーションが一気に上がりました。↑

本日の講演の内容は以下のとおりでした。

A. 多読•多聴はいつ始めるべきか(高瀬 敦子先生)
B. 新指導要領に基づく新しい英語教科書と指導の仕方(田中 茂範先生)
C. 英語教育におけるICTの効果的活用と恊働学習(米田 謙三先生)
D. 受験につながるコミュニケーション指導(山岡 憲史先生)

A. 多読•多聴はいつ始めるべきか(高瀬 敦子先生)
昨年秋に、高瀬先生のワークショップに参加して以来、久しぶりに多読指導についてまたお話を聞くことができました。

今日のお話は、前回のお話とほとんど同じでしたが、次の点が私の新たな気付きでした。
•多読•多聴は、中学•高校で始めた方が効果的である。
•中学生は耳が柔軟なので、この時期に多聴をすることでリスニングに大きな効果がでる。

多読で成功しているクラスの特徴は、多読•多聴を同時に導入していることと、多読の効果を外部テストで検証していること。
→来年度から私の多読授業をGTECなどの外部テストで検証することにします!

多読用図書については、Rob Waring先生が作られたFRL (Foundation Reading Library)が非常に生徒に人気があるのですが、本日、英語教材カタログを見ていると、Rob先生の次の新刊が出ているのを見つけました。やった!
Page Turners

来年度の多読指導用教材として、このシリーズを購入することにします。きっと生徒たちが楽しく読める本だと確信しています。今からわくわくしています。わくわく

B. 新指導要領に基づく新しい英語教科書と指導の仕方(田中 茂範先生)
田中先生の講演をお聞きするのは、5年ぶりぐらいだと思います。y’s
高校では、再来年度から、新指導要領に基づいた教科書を用いて英語教育を行うことになっています。

田中先生は、ご自身にとって言語教育•学習の最も大切な点は、Autehntic, Meaningful, Personalな活動であると言っておられました。
本物で、理解可能で、しかも面白く、生徒自身に当てはまる活動を作れる力量が、私たち英語教師に求められているのですね。気が引き締まります。腕。

★教科書をa communicative wayで教える枠組み
1. Overview: Teacher-centered (25分ぐらい)
2. Language in Text: Teacher-centered
3. Content Construction: Student-centered
4. Discussion & Presentation: Student-centered

教科書は、1つのレッスンがパート毎に分けられているためでしょうか、私を含め多くの教員が、毎回の授業をパートごとに教えているのが現状です。しかし、このような教え方は、非常に単調で、しかもathenticでないので、違う教え方を見つけたいと思っていたところでした。

今回紹介していただいた方法は、非常にダイナミックで、生徒たちが達成感を持てる仕組みになっています。少しずつですが、来年度の授業でこの方法にチャレンジしていくことにします。

田中先生のお話の中で特に共感したところが、3. Content Constructionのところで2つありました。

一つ目は、そのレッスンの語彙をMind Mapにまとめる作業を生徒にさせるというアイディアでした。私も現在Mind Mapを使って語彙指導を行っているのですが、来年度は生徒自身に作成させることにします。

二つ目は、恊働作業 (Cooperative learning)を通して、英語は得意ではないけれども、絵が得意な人は絵を描き、発表が得意な人はそれを担当するなどして、それぞれが自分の強みを活かせる場が授業の中に組み込まれていたことです。

まさに、これがクリエイティブな教育なのですね。そうか…。

C. 英語教育におけるICTの効果的活用と恊働学習(米田 謙三先生)
米田先生のお話は、1週間前のデジタル教材勉強会で聞いたところでしたが、今回も非常にわくわくする内容が盛り込まれていて、楽しかったです。ルンルン

今回紹介していただいたiPad用アプリ(無料)は次のものです。これらはICTを活用した英語教育に使えるものばかりです。これからの教材作りが楽しくなりますね。
prezi

showme

Dragon Dictation

StoryKit
これは、多読指導に使えそうです。

D. 受験につながるコミュニケーション指導(山岡 憲史先生)
山岡先生のお話を初めて聞かせていただきましたが、英語教育への情熱が満ちあふれていらっしゃる、すてきな先生でした。
今回のお話を通して、コミュニケーション活動に使える、テーマがおもしろい大学入試問題がたくさんあることに気付かせていただきました。

特に興味深かったところは、「受験力につながるコミュニケーション指導例」のご紹介のところでした(詳細は省略します)。
1. 文法学習からライティング•スピーキングへつなぐ指導例
2. 問題提起の英文を読解し、自己表現へつなぐ指導例
3. 大学入試から自己表現へつなぐ指導例


私たち英語教師は、これまでは、受験英語という言葉を用いて、生徒たちの大学に合格したいというモチベーションだけに頼って、生徒が受け身になる授業を行っていました。実際、このような指導をしていた時の私は、教えるのが、非常に苦痛でした。><

しかし、来年度からは、山岡先生から教えていただいた方法を参考にして、受験力につながるコミュニケーション指導を実践していきます!!