森篤史の別にオフィシャルとかではないブログ「半熟卵は18分」
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先日、NHK Eテレ『俳句王国が行く』

という番組の収録に参加させていただいてまいりました~ニコニコ

北海道の石狩市にお邪魔したのですが…

10年以上ぶりの北海道、空と大地が広くて大きくて、感動しました。

飛行機の窓から見える広大な農地は、まるでパッチワークのように美しくてうっとり…
絵葉書の世界にいるような気分になりますね。




さてさて、放送は終了しましたが『俳句王国が行く』
スタッフ様が皆さん温かく、優しく、面白くて素敵な現場なのです。
参加する僕たちにかなり自由にさせてくださるところも、懐の深さを感じます…
ありがとうございました!!

僕は今回、「俳句王国チーム」として参加させていただいたので
俳優の蟹江一平さん、愛媛県からいらっしゃった岡田典子さんと
俳句の作戦会議をしたり
一緒にいることが多かったのですが

主宰の坊城俊樹先生をはじめ
もうお1人のゲスト、「地元チーム」のスポーツコメンテーターの田中雅美さんや
赤繁さん、逵君とも俳句について語り合ったり雑談したり・・・ 

初対面にもかかわらず、全員すぐに心の距離を縮めて和気あいあいと、
ひとつのグループになれました。

素敵な2日間を過ごさせていただき
感謝感謝です。

番組の結果としては、

僕たち「俳句王国チーム」は今回負けてしまいました~(´・ω・`)

残念!

でもでも、
蟹江さんと岡田さんと一致団結して俳句を作り、ディベートして・・・

とっても楽しかったですし、実際に石狩に来て、貴重な景色や文化遺産に触れて俳句を作る機会なんてめったにありませんから

それだけでもありがたく、貴重な経験をさせて頂くことができ
嬉しかったです\(^_^)/

それにしても、蟹江さんと岡田さんとは最高のチームでした!!自分でいっちゃう(笑)

裏設定では、岡田さんが母でPTA代表(笑)、蟹江さんがお兄さん、僕が弟
ということにしてチームがまとまりました(笑)。

そうそう、皆さんお分かりの通りだと思いますが、蟹江さんはとっても面白い方ですね!

でも、楽しいだけではなく、とっても真面目でアーティスティックな才能のある方だなと思いました。
そして、精神がカッコイイひと。

吟行句ですが、番組で発表した句のほかに
なんと蟹江さん、バババーっと30句近くも作句してらして・・・!!

初心者の方だとなかなか最初からたくさんの数は詠めないので…

直感で「蟹江さん、俳句向いてる!」と思いましたね!←誰だよ

それから、吟行句においては本番前の作句段階で坊城先生にアドバイスをもらうこともOKなのですが

蟹江さんはそれをいっさいされませんでした

本番まで先生にも作品を秘密にされ、リアルタイムで披露して楽しませる、まさにエンターテイナー魂。

俳句は作るだけでなく、「どの句がいいか」を選ぶ力が大事といいます。
そういう点でも
だれにも相談せず発表する句を選び、披露した蟹江さんはカッコイイと思うし
俳人としての姿勢を持ち合わせてらっしゃるなあと思いました。

ちなみに僕は即吟を担当したのですが・・・


いやー、緊張しました!!(笑)汗


いい俳句が作れなかったら…
というよりも、何も浮かばなくて俳句を作れなかったらどうしよう!
蟹江さんと岡田さん、そして番組に申し訳が立たない…!!!
その不安がなにより大きかったです。
余裕なし!!

恥ずかしい話ですが、あの場で「滲みる」という漢字がなぜか浮かばなくて・・・(笑)

泣く泣くひらがなにしましたが
漢字にしたかったのです。。。
あと、「どさんこ」も「道産子」の方がよかったかもしれないですねー

うーん、どうだろう。

(あ、表記で句の評価が変わってたかも、とかそういう野暮なことを思っているわけではないですよー。単に自己満足のレベルの話です。)

句会コーナーは、わちゃわちゃしましたね!(笑)

お恥ずかしながらうまく話せなかった点も多いのですが、僕が選んだ句としては

まず、逵くんの作品について

夏祭余剰次元の恋を知る

「余剰次元」って物理用語だったんですね!辞書を忘れていて(俳人失格)、帰宅後に調べました。
辞書に載ってなかった!汗
インターネットの説明をさらっと読んだだけでは、やっぱりさっぱりわからなかったです(汗)。

ただ、今回の俳句の上では「余剰次元」という強い言葉がうまく生かされていて、句として成立しています。

「余剰次元の恋」ってなんだろう?

当然、疑問は沸きます。
物理用語としての意味を完全に熟知していることで、より深みが増す句なのかもしれません。
でも、それを知らなくても味わえる点がこの句のいいところな気がします。

この句に描かれているものはきっと
初恋ではないのだと思います。

この句の主人公は、淡い初恋はもうすでに知っているのだと思うのです。

夏祭の夜に、好きな人と一緒に歩いているのでしょうか?
手でも繋いでみたのでしょうか?
そこで、これまで自分が知っている範囲以上の恋愛感情を感じたわけです。

それはまさに、心のなかから溢れて「余る」ほどの好きという気持ち。
恋の1剰、2剰、3剰…!!!
というように膨らんでいく
興奮する気持ち。
「次元」を超えるほどの説明できない恋心。

「余剰次元の恋」というものが、分かる気がしてくるのです。
ある意味、本当の意味の初恋、なのかもしれませんね。

このように、思春期の”本気の恋”の表現に、想像が膨らむ「余剰次元」という的確な単語をぶつけたところが、この句の光るポイントだと思います。

あとは、岡田さんの句。

校歌斉唱汗まみれなる顔上げて

そうか、確かに
優勝しなくても、たとえ一勝でも
応援している母校が勝ったら大興奮しますよね。
句だけ見ると、甲子園でなく地区大会の光景としても成立しますが
今回はテーマが「興奮」なので
やっぱり甲子園を詠んだ句というところに説得力がありますね。

甲子園での一勝の重み、尊さを感じます。

表現としては、「汗まみれなる顔」という言い方がうまいと思いました。
「夏の興奮」を、まさに”直球ストレート”で詠んだ句ですね。


喧嘩してひとり夕焼をもてあます

坊城先生の句の中から「興奮」を詠みとれなかった点は反省…。

そして、自分の句については…


精進します。。。!!!
蟹江さん、赤繁さん、選んでくださってありがとうございました!

個人的に、蟹江さんの句に込められた思いに大変感動致しました。忘れないでいたいと思います。

収録後、空港へ向かうバスの中から大きな虹に遭遇しました。
虹も、夏の季語。





『俳句王国がゆく』は、俳句と関わりのない方も見てくださることが多い…番組だと思います(違うかな??)。
ただ、画面を通して、「楽しい」気持ちは届くのではと思いますが
他の場所でひとりで俳句に触れた時にも「あ、いいな」と思えるようになったり、「じゃあ、自分も作ってみようか」という気持ちにまで発展するかと言ったら



やっぱり難しいこともあると思います。

それが、惜しいなあと思う今日この頃。

俳句が好きというと、大体の方が「渋い!」「難しそう」などの感想を口にするのですが
そんなことは全然なくて。

知らないだけで、蓋を開けてみると楽しかったり作れちゃったり
「いいな」と思えるようになる
それが俳句なんです。

単に「楽しい」「面白い」という感想以上のものだと思います。

入口はそこからでもいいと思いますが、俳句のよさはもっともっと広くて
万人を受け入れてくれるもの。

でも確かに、まずは「俳句って楽しそう」という気持ちを持ってもらうことは大切だと思うので。
番組のこと、これからも応援させて頂けたらなと思っています。

そして自分も、俳句を作る人を増やす…

というのはなかなか難しいかもしれませんが

ふらっと見かけた俳句を読んで
自然と「いいな」と思える人が増えるように、なにかきっかけを作れるように
なれたらいいな、

なんて考えています。


3連休も今日までですね!

お出掛けの予定がある方、ない方、季語はそこらじゅうに転がっていますよ!!
思い出作りに俳句、作ってみてはいかがでしょうか???
自信がなかったら相談に乗ります!(笑)
先生にはなれませんが、部活の先輩レベルのアドバイスなら、できる・・・はず!句歴約9年!(笑)

いただいた浜益名物のどら焼き、あんこがたっぷりで美味しかった!





ではでは~






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