御影ではたらく社長のブログ -2ページ目

第11回 最強位決定戦記 Ⅷ

オーラス1本場 


私もS君も ロン牌が出るのを今か今かと待ち続けている。


そんな12巡目・・・『リーチ!!!』


対面の男から、ついに最も聞きたくなかった声が掛かった。


オープンは無い。


ハネツモは確実に作って来ているのだろう、
しかし、私から出た場合ハネ満はあるのかどうか?


脇からはどうするつもりなのか?


誰もが優勝しか見据えていないとはいえ、2着と3着も大違いである。


曲げる前にかなり悩んでいた事もあり、私には真意は計りかねた。


しかし、同時に・・・


彼の現物に一筒がある。


S君にオリの選択は無いとしても、N村から出る可能性はある。


更に一筒が出やすい状況になった。


いずれにしても、間違い無くこの局で優勝が決まる。


3者のツモ切りが続き、2巡後・・・









『ツモ!!』



三索三索四索四索五索七索七索七索七筒七筒四萬五萬赤六萬  ツモ五索



結果的には裏ドラが六萬
だったので、


充分のハネツモとなったが、


例えば二索ツモで裏無しだと、届かずだった。


K泉としては、恐らくオープンにするとS君や私がロン牌を引いた場合、降りるしか
無くなり、その結果S君のノーテン終了になる事を直観的に一番恐れたのではないかと思う。


こうしておけば、脇から出た場合は見逃し、私から一発やもしくは高め、赤ドラ等が出た時だけ

倒すというオプションも選択が出来るからだ。



とにかく・・・・


紙一重だった。


3人の誰が優勝しても全くおかしくなかった最終局だった。


私の一筒はなんと山に3枚だった。


誰の当たり牌が一番前に積まれているか。


この最終局に限って言えば、ただそれだけだったと思う。



予選を通じて、リードをされても最後まで諦めず、

喰らいついていったK泉の

意地の大逆転勝利だった。



K泉といえば、

叩くときにはとことん叩く破壊力の高さと、

打ち手の性格まで考えた状況に応じた押し引きが

秀逸で、

普段の対局では大勝を何度も飾っていたが、

タイトルだけに縁がなく、本人も忸怩たる想いが

あったに違いない。



しかし、長きに渡るチャレンジの末、ついに栄冠を手にした。


この自信を得て、彼のさらなる飛躍を期待しよう。





K泉、第11回最強位 本当におめでとう!!




























第11回 最強位決定戦記 Ⅶ

2012年大会もいよいよオーラス。


私とS君は文字通り和了競争。

二人とも激しく仕掛ける。


特に私は配牌が悪く、3副露の喰いタン仕掛けとかなり苦しかった。

更に道中にN村の暗カンの新ドラがそのままモロ乗りするという事件が発生し、

全員の打牌速度が落ちる。

結果流局。


S君、K泉、私がテンパイで、場を汚そうとしなかったN村は
最後に危険牌を打つ事をためらい、一人ノーテンとなる。




勝負の決着は南4局1本場までもつれた。

S君 31600点
会長 35000点
N村 12300点
K泉 21100点

私から見ると、S君とは3400点差だから、彼の和了があるとほぼ終了だ。

K泉と私はハネツモか、ハネ満放銃でK泉の逆転トップとなる。

N村は先の一人ノーテンにより3倍満ツモが必要となり、厳しい。


ドラは五萬


S君には

四筒五筒五筒赤五索赤八索二萬五萬五萬六萬八萬八萬中中 打九筒



私には

一萬二萬三萬六萬六萬八萬九萬二筒一索三索六索八索東發

という配牌が与えられた。


このように並べてみると勢いの差がはっきり出ている。

S君にはこんな打点は必要ないが、好配牌に間違い無いだろう。

一方私は、ここから最速の和了を導き出さなければいけない。


私は、S君の第一打が九筒、続いて
八索と切り出された事で、

普通のタンピン系の指向だと判断した。


ならば、端牌は拾えそうだ。


こんな時に、一番やってはいけない事。

それは中途半端に手を広げる意識を持つ事だ。


私は腹を括り、123の鳴き三色に狙いを絞った。


狙い通りに三筒を引き入れ、二索をチー、最大のネックだったペン
七萬を引入れて、8巡目に以下でテンパイ。

一萬二萬三萬六萬六萬七萬八萬九萬二筒三筒 チー二索横一索三索

この時、一筒はK泉が1枚切っているだけだった。


恐らくS君はタンピン系の手牌で持っていない。

N村が高い手を狙って萬子・索子の中張牌をバラ切りしていたので、彼の所に固まっている可能性は否定できない。

しかし、少なくともK泉、S君がツモってくればあっさりツモ切りそうな、そんな気配を感じていた。


9巡目 ビデオで確認したところ、S君は以下の形。

四筒五筒赤六筒四萬五萬五萬六萬八萬八萬四索五索赤中中


上家のK泉から、六索がこぼれたが、なんとそれをスルー。


次巡、中を引き入れてテンパイ。


そう、つまり・・・


S君がこの六索に反応していれば、ほぼ間違いなく彼の優勝で私のフリコミであった。


S君三索六索待ち、私はペン一筒待ちとなったが、


和了競争の局面でテンパイの取れる六索スルーという、この対局最大のアヤが大逆転を巻き起こすのだった。



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第11回 最強位決定戦記 Ⅵ

S君の捨て牌が、

東九索南九筒北九筒
九萬南發發一索

となっていた。

ツモ切りが多い。

K泉もテンパイ目前気配でツモ切りが多く、私は喰いタンをやっている。

N村もごく普通のメンツ系の捨て牌だ。

この時点で、『流し・・・?』と既に疑念を持っていた。

私は流し満貫を良く狙うので、他人の動向にもかなり気を使う。


この時点で仮に手の中に19字牌の暗刻などが組み込まれていれば、
あと7回のツモ中、4回19字牌を引けば、完成する事になる。

19字牌は34種類の牌のうち、13種類だから、確率的には3回に1回強
で引けるのだ。

これに更に場況を合わせて考えれば、18枚すべてで19字牌を切る事は
そんなに難しい事ではない。


ただし、流し満貫の最も難しいところ、それは成立条件が、「流局」で
あるという所なのだ。


4人が一生懸命に和了に向かう麻雀というゲームで、流局は意外と少ない。


誰も和了しないという条件を満たし、かつ鳴かれずに18枚19字牌を並べる。


今まで何度となく、流局まで枚数は足りていたものの、誰かが和了して完成
しなかった事があった。


やはり常に意識をしていても、なかなか和了できるものでは無い。



しかし実は私も3段目あたりから、

このままS君が満貫ツモでオーラスに行くのが、最も自分がトップを取る確率が高いと
考えていた。

並びは私⇒S君⇒K泉⇒N村になる。

私とS君はもともと何点差あっても和了競争。

K泉にはハネツモ条件が押し付けられる。

N村はもっと厳しい。

だから、仮に鳴ける牌がS君から出てもスルーしようと考えていた。


結局鳴ける牌は出なかったが、

S君はついに今局、流局まで19字牌を並べ続け、人によっては役満より
も難しいという流し満貫をあっさりと完成させた。

東九索南九筒北九筒
九萬南發發一索九萬
一索白一筒白白


ギャラリーは盛り上がっていたけれど、

私は内心、計画通りと考えながら、大一番はいよいよオーラスへと向かっていった。


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