去る10月30日土曜日から1泊2日、21名の組合員さんと佐賀県唐津市へ「シーボーン昭徳」さんを訪ねてきました。

長崎県五島・対馬沖でさばが旬を迎えるこの時期、唐津くんちを控え町はどこか落ち着かない雰囲気です。
今回訪れた「シーボーン昭徳」さんは水産加工を主な業務としており、パルシステムでは「九州産天日干しあじひらき」「九州産塩さばフィレ」などでおなじみです。
原料であるあじやさばなどの素材そのものからこだわり、本当においしいと思えるものだけを私たちへと届けてくれています。

NPO法人 あったかキャッチボールの活動ブログ 手作り昭徳丸




1日目行程

10:05羽田空港出発→11:35福岡空港到着→13:30唐津市佐志公民館・学習会(シーボーン昭徳について・良い魚の見分け方)、あじ開き・さばおろし体験→16:20シーボーン昭徳加工場見学→18:30夕食交流会

2日目行程

8:30シーボーン昭徳天日干しハウス・天日干し体験→9:15唐津曳山展示場・唐津神社・旧高取邸見学→11:00唐津うまかもん市場・漁師料理の昼食作り、交流会→13:45ふるさと会館アルピノ・唐津焼見学→17:35福岡空港出発→19:05羽田空港到着・解散




■福岡空港から約1時間半■

 季節外れの台風のため、催行中止が危ぶまれながらも予定通り、参加組合員さん21名と雨の東京を出発。福岡空港からは貸し切りバスで一路、今回の目的地唐津市を目指しました。
バスのなかでは参加組合員さん同士で自己紹介や、同行しているパルシステム連合会水産課の佐藤さんからパルシステムの取り組み、全漁連橋本さんからはシーボーン昭徳さんについての簡単な説明や唐津市についてなどのお話を伺い、今回のツアーの予習を行いました。
高速道路をおり、唐津市内に入るとバスはそのまま虹の松原の中を走り、唐津城を右手に見ながら町の中へと入っていきました。


■シーボーン昭徳さんの取り組みを学ぶ■


 佐志公民館の前でシーボーン昭徳のみなさんにお出迎えいただき、初対面を済ませた後、早速学習会にはいりました。スライドと作成していただいた資料を使って、シーボーン昭徳さんについてや取り組んでいることなどを学びました。1年で4~5日しかないという「旬の中の旬」にこだわり本当においしい魚を消費者に届けるために、見た目だけではなく社員みんなで毎日試食会を行い、自分達の舌で一番おいしい魚を見極め、これだと思った魚を1年分、一気に買い付けるそうです。そうすることで質の良い魚を年間を通して安定供給できるのだとお話されていました。参加された組合員さんからでた「干物にはどんな塩を使っているのか?」という質問に対して、「原料となる魚の質のほうが重要。味は原料で決まる。塩はいろいろ試したが、あまり違いはでなかった。」と答えておられました。シーボーン昭徳の塚原さんは「自分達が自信を持って作る干物や塩さばをみなさんに届けたいと思っていた。いい物を作っても売る先がなければ意味がない。こちらの話を真剣に聞いて、一生懸命売ってくれるパルシステムさんと出会い、組合員さんに食べてもらえるようになってよかった。」と語っておられました。


■見て、触って捌いてみて。違いを知りました。■


 調理室に移動し、参加者たちは5つのグループに分かれ、いよいよあじの目利き・干物作り体験スタートです。まずは質の良いあじの見た目について説明していただいて、混ぜて置かれているあじを良いものと普通のものに選り分けました。身が厚い・尾まで身が丸くなっているなどが見た目でわかる、良いあじの条件だそうです。結果は実際に捌いて開いて見ると、一目瞭然でした。良いほうは身が白っぽく、肉にも厚みがあり、内蔵を引き出して見るとその周りには脂肪がたくさんくっついているのです。参加者の目利き成功率は80パーセント以上。なんと全問正解のグループもありました。シーボーン昭徳さんから各グループにそれぞれ一人担当の方をつけていただき、あじの開き方とさばのおろし方を指導していただきました。教えてくださるシーボーン昭徳のみなさんは片歯の包丁を使って、鮮やかな手つきで簡単そうにあじやさばを捌いていましたが、参加した組合員さんははじめて魚をおろす方も多く、その上シーボーン昭徳さんの用意したあじもさばも脂がたくさんのっていて、苦戦しながら捌いていました。あじは開き10パーセントの塩分濃度の塩水に、さばは3枚におろし18パーセントの塩水にそれぞれ7分浸し引き上げたところでこの日の作業は終りました。参加した中学生の女の子は「干物つくりがとても楽しかった。家でまた魚をさばきたいと思います。」と感想を語っていました。


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■-60度の世界を体験。徹底した管理。■

 その後に訪れたシーボーン昭徳さんの工場ではまず、パルシステムの商品の原料となるあじやさばを保管しているー25度の冷蔵庫を見学しました。「旬の中の旬」の時期に買い付けられた大量の魚が保管されています。次に場所を変え、マスク、帽子、白衣を着、長靴を履いて準備を整えると塩さばフィレのパッキングの作業を見学しました。高感度の金属探知機の説明を受け、徹底した衛生管理を実感したあといよいよー60度の冷蔵庫へ。分厚い扉をくぐるとそこは体験したことのない極寒の世界。皆さん寒さで1分も入っていることができません。吐く息も凍るような寒さのなかで濡れたタオルを広げると、すぐに凍りつき薄い板のようになっていました。一晩置いたバナナはカチカチで確かに釘も打てました。


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■人との出会いに心が満たされ、海の幸でお腹も満足■

 この日宿泊したのは名勝「虹の松原」の中に位置する唐津シーサイドホテルです。目の前に広がるのは白い砂浜と日本海。この日は波が高く、まるで冬の海のようでしたがまた夏に来たくなるロケーションでした。
 シーボーン昭徳さんからたくさんの方に来ていただき、組合員さんの間に座ってもらって夕食交流会がスタートです。呼子のイカやお刺身、メインにこの唐津くんちの時期に振舞われる大きなクエの煮付けを堪能しながら話に花を咲かせ、この日を締めくくっていきました。


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■こちらもどうぞ→シーボーン昭徳



(記事:山本)

*あったかキャッチボールは生協のパルシステムの産地交流ツアーを一緒に作っています。


*パルシステムのHP→ http://www.pal-system.co.jp/



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