看護師は行動計画に基づいて日々業務に励んでいる。実習中の学生や新人は、行動計画の作成に苦労している人も少なくない。どんな風に行動計画を書くといいのだろうか。

看護実習でも重要になるのが行動計画である。まずは行動計画の書き方の3つの手順について説明していく。

1つめにすることは、実習目標を決めることである。1から考えるのではなく、すでに立案した看護計画の看護目標を達成するためにすべきことを書くと良い。実習の初日は、学校から配布される実習要綱を活用することで、スムーズに決めることができる。

2つめにすることは、行動計画に患者の1日のスケジュールを書き込むことである。その際には、オリエンテーションやカンファレンスなど、決まっている予定を先に記入するのがコツである。

3つめにすることは、自身の行動を書くことである。患者のスケジュールを元に、いつ何をするのか、どの程度介助するのか、何に気をつけてどんな看護ケアを行うのか書く。患者に関わるケアや介助には根拠があるので、なぜその行動をするのか答えられるようにしておくと良い。

せっかく立てた行動計画を業務や研修で生かさないのは、もったいないことである。時間とやることが書かれているので、業務が終了したごとにチェックや線で消し、業務にかかった時間などを書き込むのがおすすめだ。何が終わっていないかひと目で分かるので漏れが少なくなり、次回以降のスケジュールを立てやすくなる。

行動計画は、新人の看護師や看護学生を悩ませるものである。毎日行動計画を書くことは、とても大変なことである。ここでは、行動計画とはどんなものなのか、行動計画を書く目的を紹介していく。

行動計画とは、1日のスケジュールを書いた計画書である。患者の看護問題を計画的に解決するために立てるものだ。なぜ行動計画を立てる必要があるのか。行動計画を書く目的は3つあるので、一つずつ解説していく。

1つめの目的は、目的意識を持って業務や実習に取り組むことができることである。なぜこの業務をするのか、この動作がどのように患者に影響するのか考えることで、患者に寄り添った看護を行うことができる。指導者に根拠について聞かれるので、しっかり答えられるようにしておくことが大切である。

2つめの目的は、予定を明確にし、指導担当者から的確なアドバイスを受けることである。受け持ちの患者にとって必要な看護援助ができるように書くことで、患者の前でもすぐ行動に移すことができる。他にも、行動計画を書くことには、いつ何をどういった目的でするのか把握できるという利点が存在する。

3つめの目的は、1日の業務や実習を振り返り、目標の達成度合いを確認することである。看護師として働くのはその日1日だけではない。新人の看護師や看護学生なら今後も看護師として業務に励むはずである。その日の業務や実習を振り返ることで、翌日以降の業務などに生かすことができる。

また〈もう二度と悩まない行動計画の立て方〉に、行動計画が上手くいかない場合の対処法が載っていたので、一度目を通しておくとよい。