女子と晩飯を食いに行く約束だが、
靴下がない。
靴下はあるが、五本指靴下しかない。
公私兼用。
グリスが付いたり、足の裏の形に色が変わったりしていて汚い。
飯を食いに行って座敷などの靴を脱がなければいけない場合、
靴屋で試し履きする場合、、最近何か恥ずかしい。
格好が悪いから、何かないかと探す。
タンスを漁ると、一足のラベルすら切っていない普通の靴下が出てきた。
自分で買った物とは思えないおっさん臭い靴下。
それがどこから由来したものなのか考えた。
思い出したのはもう何年も前、
街が煌めくクリスマスイブに訪れたソープ嬢から貰った物だった。
みんなが彼女や家族と過ごす中、
高い金を払って女を買わなければいけない男を哀れみ、
店側に言われ用意した彼女なりの気持ちなんだろう。
顔すら覚えていないいつかのソープ嬢との色褪せた思い出。
今日はこれを履いて行こう。

