古和浦 尾長グレ
紀東の各地では釣り具メーカーや団体主催で、磯釣り大会が多く開催される季節と
なった。20日、参加する大会の下見も兼ねて、南伊勢町の古和浦の磯に4人で出かけ
た。磯の当番に合せて計画したところ、狙い通りに46㎝の尾長グレも出て大いに楽し
めた。
この時期は水温の低下とともに状況は厳しくなるが、釣り場によっては好調なポイン
トもある。今回は古和浦で最も尾長グレの実績の高い、大島の磯割番に海族渡船でお
願いした。午前6時過ぎ、我々を含め6名が乗り込み出船し、北西風で凪となった沖磯
に向かった。大島は大きな磯で東磯の岬の沖に位置し、極めて潮通しが良く尾長グレ
も狙えて人気がある。4人で渡り釣り座を決めるが、その日の潮で釣果に差が出るの
でジャンケンにした。浅野栄治さん(57)がまず西の角に入り、次に河合達也さん(50)
は東の低場に立った。中央中段に緑川幸治さん(45)、私は西向きに釣り座を選んだ。
朝の潮は左から右の西向きに流れ、私が潮下を釣ることになる。それぞれにポイント
を探りながら釣りを開始した。
オキアミボイルの刺し餌は始め残ったが、ウキ下4ヒロにするとときどき取られ出し
た。コマセを足元に入れるが餌取りの影はなく、下層で餌を拾い始めたのかと思われ
る。少し潮が沖向きに角度を変えて流れ始めると、流していたウキがスパッと消し込
んだ。まずヒットしてきたのは25㎝ほどの尾長グレで、浅野さんも同型のグレが来て
迷わず放流した。これが何匹か続いたが口太も尾長もサイズが小さい。8時ごろに潮
上の様子を確かめようと河合さんを見に行くと、「今いいサイズがきたよ」と息が荒
い。見ると46㎝の美しい尾長グレがキーパーバッカンに泳いでいた。「何度も足元で
突っ込んで危なかった~」と笑顔がこぼれる。また緑川さんも35㎝の尾長を釣り上げ
ていたので、私も移動して浅野さんとの間に入れてもらった。しかしこの後潮はまた
西に流れて、残念ながらアタリは遠のいた。
潮下の浅野さんは流れに乗せて仕掛けを流し、沖でヒットし大きく竿を曲げている。
楽しむようにラインを巻き上げながら、「なんか違うかな?」と磯際まで寄せた。無
事にタモに収めたのは36㎝の良型のイサキだった。ポイントを見出して連続ヒットで
イサキを釣り上げた。私と緑川さんはアイゴの住処を叩いたようで、交互に35~40㎝
のアイゴが挨拶に来た。潮が速すぎるため河合さんは裏磯でアオリイカを狙い。すぐ
さま2匹をゲットした。
11時ごろ再び潮が沖に向かって流れると、ようやく私にもグレが来て、なんとかタモ
入れサイズの35㎝の口太グレだった。しばらくして今度は浅野さんが大物をヒット!
尾長らしき強い引きが伝わり、なかなか寄せることが出来ないようだ。足場が狭いの
でタモを助けて渡すと、なんとか無事に取り込んだ。42㎝の美しくブラウンに光る尾
長グレだった。私も続こうと仕掛けを入れコマセを杓で掬っていると、竿をひったく
るアタリが出て穂先が海面に突き刺さった。「まずい」思う間もなく竿を伸され先手
を取られ、ラインを出して立て直すもすでに遅し。スパッとチモトを切られる速攻
で、またもやの不覚で反省しきり。午後1時半終了として迎えの船に乗り込んだ。
釣果は浅野さんが尾長グレ42㎝と口太30,35㎝にイサキ36cmまで7匹で竿頭。河合さ
んは尾長グレ46㎝とイサキ32㎝まで3匹にアオリイカ2匹。緑川さんと私は35㎝の尾長
と口太グレ2匹ずつキープした。現在の水温は19度前後で安定しており、状況次第で
まだ尾長グレ混じりで楽しめそうな気配だった。
古和浦 海族渡船0596-78-0962 6:00~13:30 5000円
古和浦は8軒の渡船店で磯割しており、当番磯は予約時に確認のこと



