洛北・岩倉の妙満寺。

 

顕本法華宗総本山のこのお寺は

花の名所でもある。

 

4月初めには枝垂れ桜

 

 

 

5月初旬にはツツジ

 

 

7月初旬には半夏生睡蓮

 

 

というように、

季節によって

いろいろな花が目を楽しませてくれる。

 

 

 

それは4年前の1月末のことだった。

その日は雪が降っていた。

 

冬には花はないが

ひょっとすると雪景色が見られるかな?

と思って

妙満寺をふらりと訪れた。

 

予想通り、門の所では

大粒の雪が景色を彩っていた。

 

 

 

そのときだ!

目の端に、

何か赤いものが動くのを感じた。

 

門の手前に池がある。

そちらを見ると

池之端で

何か赤いものが動いている。

 

ん?あれは??

 

鳥だ!

 

小さな赤い鳥が

石の杭の上にいる。

 

 

あれはもしかして・・・

 

そうだ!

カワセミ

に違いない!

 

私は胸が震えた。

 

それまで、

カワセミの写真を見たことはあったが

実物を見るのは初めてだった。

 

ラッキー!!

 

逃げるなよ!

じっとしていて!

 

私はそう念じつつ

息を止めて

シャッターを押した。

 

 

やった!!

 

心の中で叫んだ。

 

しかしそのとき、

カワセミは

私の心の声が聞こえたかのように

サッと飛んで行った・・・。

 

 

その後

何度もこのお寺を訪れているが

カワセミにはお目にかかっていない。

 

あれは私にとって

まさに一期一会の出逢いだった。