自然と歴史
古期造山帯のペニン山脈が縦断する。暖流の北大西洋海流と偏西風の影響を受け，Ｃｆｂ気候。18世紀の産業革命で世界の工場として発展，世界各地に植民地を拡大，大英帝国を築く。第二次世界大戦後は地位が低下。1960年代からＩＲＡ(アイルランド共和軍)によるテロや暴動が激化したが，現在は鎮静化している。
産業と現状
牧場・牧草地が国土の約45パーセントを占めるが農業人口は２%に満たない。産業革命以降，世界経済を先導する工業国で，自動車・航空機・機械など各種工業が盛んだが，ドイツやアメリカの発展で地位が低下。北海油田の開発で1980年代から石油輸出国に。1973年ＥＣ(現ＥＵ)に加盟も単一通貨ユーロには未加入。2016年国民投票によりＥＵ離脱決定。
ボートン・オン・ザ・ウォーター
ボートン・オン・ザ・ウォーターはコッツウォルズ地方にある村で「コッツウォルズのヴェニス」と呼ばれるほどの水辺の美しさで知られている。西岸海洋性気候で気候が安定しているため，年中水量が一定で，穏やかに町中を流れている。なお，コッツウォルズ地方はナショナルトラストにより保護されている。
アニメ「魔法使いの嫁」はイギリスが舞台で「ボートン・オン・ザ・ウォーター」などが登場します
雨で中断するウィンブルドン選手権大会(イギリス)
夏の冷涼・曇天・霧・雨はロンドン大会の代名詞ともいえる。全英オープンテニス選手権は，毎年６～７月にかけて，ロンドン郊外のウィンブルドンで開かれるが，しばしば雨のため中断される。2009年にはセンターコートに可動式の屋根が設けられた。
アニメ「名探偵コナン第620話「ホームズの黙示録（芝の女王）」でウインブルドンのセンターコートが登場します
イギリス・湖水地方とピーターラビット
イングランド北西部は氷河作用による湖沼群が広がり，風光明媚な景観である。ナショナル・トラスト運動は，自然景観や歴史的遺産の保全を目的にイギリスで始まったものであり，市民活動によって基金を募って土地を買い上げたり，自治体に買い取りを求めたりする。ピーターラビットの作者ポターは，湖水地方の土地をナショナル・トラストに寄付している。
映画「ミス・ポター」はピーターラビットの作者ポターの生涯を描いた映画です
