カーギルが購入したルーマニアの小麦畑

2009年当時,ルーマニアの農地は西ヨーロッパの農地の約1/5から1/10の安さに加え,化学肥料や農薬を多く投入する先進国型農業をしていなかったため極めて肥沃で,外国資本の農地取得規制がないため,穀物メジャーによる買収が急速に進んだ。途上国政府は自国の農業開発のために海外からの農業投資を歓迎するが,資本集約・労働節約型農業を持ち込まれた結果,環境悪化や雇用の喪失と貧困の深刻化,地域の食料不足などが発生しており,新植民地主義であるとの批判もある。

 

ランドラッシュ(農地収穫)

ランドラッシュとは他国の農地を大規模に買収し,食料生産を行う農業投資のことで,主体は企業や政府である。ランドグラビングともいう。