強い民族意識でまとまるバスク人(スペイン)

ピレネー山脈をはさみ,スペインとフランスの両国にまたがるバスク地方も言語島の一つである。バスク地方に暮らす人々はバスク人とよばれ,およそ200万人が暮らす。バスク人は独自の言語をもち,独特の文化を育んできた歴史により,強い民族意識でまとまっている。地元に本拠を置くサッカーチーム,アスレティック・ビルバオの存在もバスク人の民族的な連帯感を強めるのに大きな役割を果たしてきた。

 

 
 

 

 

バスク独立運動

バスク国(自治州)は,バスク人が居住する地域である。スペインの中でも豊かな地方だが,急進的な民族組織「ETA(バスク祖国と自由)」がある。スペインやフランスのバスク人居住地域を独立国家として分離させることを主張している。

 

 

「ゲルニカ」

パリでゲルニカ空爆(1937年)の一報を受けたピカソは,パリ万国博覧会のスペイン館で展示される予定の壁画を製作していたが,急遽テーマを変更してゲルニカを題材に取り上げ,油彩よりも乾きが速い工業用ペンキを用いて,縦3.5m,横7.8mの大作「ゲルニカ」を完成させた。