南アフリカの課題

植民地時代にイギリス系白人から差別されたオランダ系白人(ボーア人)は第二次世界大戦後に政権を握ると,非人道的なアパルトヘイト(人種隔離せいさく)をとった。しかし,黒人による激しい抵抗や国際的な非難・制裁を受け,1991年に差別法を廃止。1994年にはネルソン=マンデラが黒人初の大統領に就任した。

 

豊富な地下資源と自動車産業などの工業発展によりアフリカで最も高い経済力を誇るが,かつての教育水準の低さから,単純労働に従事する人の大半が黒人であるなど,白人との所得格差は解消されていない。ICT技術者の育成など国民の教育に力を入れているが,HIV感染者の増加など,克服すべき課題は多い。