南スーダンの誕生

スーダンは,アラブ系ムスリムの多い北部と,伝統的な宗教やキリスト教を信仰するアフリカ系黒人の多い南部が対立しながら,イギリスの分断統治によって支配されてきた。独立前の1955年から始まった南北の内戦は,200万人の死者を出すまでに激化し,2005年にようやく和平が結ばれた。南部は住民投票により2011年7月に南スーダンとして独立を達成したが,油田地帯をめぐるスーダンとの国境紛争や国内の権力闘争など,新国家の課題は多い。