今回は、噛み合わせと頭蓋骨の歪みから影響を受ける頚椎に関して話そうと思います。
噛み合わせが全身へ影響を及ぼす根本のお話と思ってもらって良いかと思います。


頚椎は直接下顎とはつながっていませんが、上顎骨とは骨を介して間接的につながっています。
これも、頭蓋骨が歪まなければ、影響はないのですが、歪むとすると明らかに影響があります。

そして頭蓋骨は歪みます。小顔矯正しかり頭蓋骨矯正しかり、歪みをとるという謳い文句はそれを表しています。

まず、骨を介して、上顎骨は頭蓋骨の一部であり、蝶頚骨(頭蓋骨のど真ん中眼の裏側を形成する一つの骨)とつながり、その蝶頚骨は側頭骨と後頭骨とつながり、側頭骨と後頭骨もつながっていて、後頭骨は関節で 頚椎とつながっています。ですから、頭蓋骨が歪めば、後頭骨もズレるので、解剖学的、物理的に考えても、頭蓋骨が歪んだら頸椎には明らかに影響があるでしょう。






また、頭蓋骨が歪むと、体のバランスがくるうので、それを補正するために体が自動的に頭を傾け、さらに体全体もバランスをとるために背骨を曲げて補正しま す。(頭蓋骨をやじろべえの頭の部分と見立てたら、やじろべえは頭が重心のバランスをとる場所なのでそこが歪んだりしたら重心を崩し倒れてしまいます。しかし人間は倒れないでしょ。ということを言っています)それによって頚椎も曲がります。これは、骨の歪みで物理的に曲がったり歪んだりということではなく、バランスをとるために自分で曲げているのです(補 償的、代償的作用)。この仕組みをSelf-correcting mechanism : SCM(自動補正機構?)といいます。歯科領域ではアメリカのDrG.H.Smithが提唱しているのですが、これも医学的に統一され、証明されてはいませ ん。

また、バランスに関しては、もし頭蓋骨が歪まなくても、頭蓋骨にぶら下がっている下顎がズレた位置にあったら、体のバランス、重心はズレて、倒れてしまいます。この場合も、SCMが働いて、実際はたおれないでしょう。しかし、基本的にSCMは、バランス、重心をとるための機構のはずですが、噛み合わせによる下顎のズレや頭蓋骨の歪みなど、もどれないズレ(噛みこんだままではなくても、噛む度に歯に誘導されてズレたり、筋の硬直があると、常に噛み込みます)があると、バランスを補正し続ける、つまり、体を曲げ続けることになります(原因が戻らないので)。補償的な作用の結果が、悪い作用になってしまいます(でも、もし体を曲げてバランスをとらなければ、立ってもいられなくなってしまいますが)。

下顎の影響は、上記のバランスのほかによくあるのが、噛み合せのせいで下顎が奥(後方)にズレてしまい、単純に、首が絞まってしまい、呼吸がしずらく(苦しい)なります。そのままの下顎の位置で(噛み合わせで戻れないので)、頭を前に出すと喉が広がり呼吸がしやすくなるので頭が前に出た前傾姿勢(猫背)になります。当然首も前に曲がります。これは、SCMではなく、単純に苦しいから頭を無意識で出しているだけです(あるいは、呼吸に関する別の防御反応かも?)。













 

次に、筋肉を介して。頭蓋骨と頚椎は、多くの筋肉でつながっているので、頭が傾いたり、歪めば、物理的に引っ張られたり、緩む部位が出てくるので、曲がるかズレるでしょう。さらに、噛み合わせが悪いと、筋肉が硬直する傾向があるので、それによっても曲げられてしまいます。
そして硬膜。硬膜は、頭蓋骨の内側で、脳に部分的に入り込みながら脳を包んで、さらに頭蓋骨から出て背骨の中を通り、脊髄を全てくるんでいます(硬膜管)。頭蓋骨と、頚椎、仙骨の一部に直接付着もしているので、頭蓋骨が歪んだり、傾いたりすると、特に弾力性のない膜なので首から背骨、仙骨まで曲がります。これにSCMによる歪みもくわわるので>>>難しいですか?
硬膜は脳と脊椎と言う人間の中枢を一包みにしている膜で、分厚く弾力性のない膜です。分厚く弾力性のない膜。そんな膜が歪みだ、傾きだ、SCMだなんてことにひねられ、ねじられ、ひっぱられした状態にあってそんな状態で中枢の機能は正しく働くんですか?健康って大雑把にいいますが、そこないませんか?と言ってます

この理論も医学的に統一され証明されておらず(各データはありますが、西洋医学的なデータは少ないかも)、いくつもの医学的専門分野にまたがっているので、世界的にも混沌としている感じです。でも、解剖学的構造を考えただけでもあたりまえに納得がいきます。

ここでもう1つ、”頭蓋仙骨機構”あるいは、”頭蓋仙骨システム”という理論があります。これを考慮すると上記のことが、さらに複雑になります。これも、西洋医学的にはほとんどデータがありません。歯科では、前述のDrG.H.Smithはこれを取り入れていますが。日本では、オステオパシーの普及によって、ある程度一般化しています。かね。




頚椎については、このように、噛み合わせからも大きな影響を受けますし、ムチウチなどの外傷など、いろいろな原因が考えられます。ですから、単純に頚椎だけを診て診断・治療をするのは、ちょっと問題があるでしょうね。

だれからも言われてない言ったらそれなりにつっこまれるかもしれませんが、頭蓋骨と骨盤この二つは多数骨の複合体で脳、脊椎、それを包む硬膜の上と下に位置するので、それぞれの歪み、ひずみ、ずれは全身への影響が大きいと思います。そこに体幹の筋力、姿勢、足の問題が絡みますか・・・これは私のつぶやきです。

次回は、もう少しこのあたりのことに関して原因論、処置や全身症状を含めて解説したいと思います。

単純じゃないですね・・・噛み合わせって。

よろしくどうぞ。