こんばんは。
アトピー性皮膚炎の治療や予防には、保湿剤をたっぷりと塗って肌のバリア機能を補ってあげることが大切です。
保湿剤は、特にコダワリがなければ、病院処方のヒルドイドシリーズでOK。
保湿剤を高価なもの、高性能な（有効成分の多い）ものにしても、アトピー改善にはほとんど関係ありません。
むしろ、余計な成分が入っているせいで、肌への刺激が大きくなってしまい、アトピーを悪化させる危険性があります。
で、保湿剤の種類にはいくつかあります。
基剤のタイプで言えば、
油だけのタイプ→ワセリンがベースの保湿剤
乳液・ローションタイプ→油と水が乳化されたタイプの保湿剤
化粧水タイプ→油分は含まれず、水分のみ
という感じです。
上から順番に保湿力は強いですが、使用感は下に行くほど良くなります（軽くなります）。
アトピー肌の場合には、肌の保湿力を十分に補ってあげる必要がありますから、
基本的には油分が含まれているタイプの保湿剤を使います。
ただ、季節によって肌の乾燥のしやすさは違います。
冬は乾燥しやすく、梅雨の時期や夏場は、湿度が高く乾燥しにくいですよね。
ですから、冬はワセリンベースの保湿剤、夏はローションタイプ、春・秋は2種類を使う、のように使い分けていきます。
また、皮膚炎の状態によっても保湿剤のタイプを使い分けます。
皮膚炎が酷くてバリア機能がかなり低下しているときには、油分の多いワセリンタイプをたっぷりと使う必要があります。
でも、皮膚炎が治ってバリア機能が大分回復した段階では、油分の多すぎる保湿剤は逆に肌トラブルの原因となってしまいますから、
適宜、ローションタイプや化粧水タイプの保湿剤を使っていきます。
このように、季節や皮膚炎の状態に合わせて、保湿剤のタイプ（保湿力の違い）を使い分けていくと、アトピー治療や予防がうまくいくようになります。