詩仙堂
時を知らせるのに
打ち鳴らした木板(もっぱん)に
書いてあるのは
死生大事
ではなく、生死事大
きっと似たような意味なんじゃない?
ひとりだと
こういう会話ができないのがつまらない。
ぶらぶらと降り始める。
途中、賑やかな通りにでたら
大学の文化祭をやっていた。
この一日でも
惜しみなく方向音痴を発揮し、
ここに出るまでにも
金福寺というおめでたい名前のお寺に
でるはずだったのに
どこかで道を間違えていて
ついに現れなかった。
バスに乗って
銀閣寺道で下りて
哲学の道を目指す。
木の枝に阻まれ先に行けず
行ったり来たりする姿を
応援して見ていたが
諦めて引き返して行ったので
わたしも先に進む。