違った環境で育ってきた二人が
一緒に暮らすということは、
互いに我慢が必要だということは、
もちろんわかっていた。
結婚して初めて、
自分には、
かなり欠けている部分がある
ということがわかり、
その穴を埋めようと、
自分なりに努力した。
要望にも極力応えようと思い、
仕事の時間も何とか調整しながら、
家事を分担してやってきた。
むしろ、僕の方が多くやっていたと思う。
それでも、子供の予定の把握など、
やはり苦手な部分があり、
責められることも多かった。
反論しても、言い負かされるばかりで、
次第に相手の機嫌を損ねないように、
気を遣う毎日になった。
いつからか、だんだんと、
相手の考えが中心となってきて、
少し気に召さない言動をすれば、
しばらくは口をきいてもらえなくなった。
苦しかった。
そもそも真っ直ぐな性格で、
プライドも高く、
正論で責めてくるので、
僕のような抜けている性格が、
気に入らなくなったのかもしれない。
最初は、何があっても、
僕が我慢すればいい、
そう思っていた。
でも、やはり我慢にも限界があった。