1955年の創設時から、55年がたちました。
資料館はまた、私のように、広島に生まれ、
広島に育った戦後世代には、
戦争を語ってくれる、唯一の“語り部”でもあります。
数年前、仲間の僧侶たちと、
靖国神社に行きました。
別に、冷やかしに行ったわけではありません。
とにかく、見てみよう、と。
神殿には、当然参拝はしませんでしたが、
我々の目的は、その境内にある「遊就館」を
見学することでした。
街宣車が行き交い、
日の丸を持った人が、参拝をする。
そして、遊就館の中で目にしたもの。
何ともいえない、恐怖感に襲われました。
戊辰戦争、西南戦争に始まり、
日清・日露戦争。
そして、大東亜戦争。
「お国のために」戦った人たちの戦場は、すべて外地です。
外地で斃れた人たちを「英霊」として、顕彰するパネルが、
ずっと続きます。
「お国を守る」ために、なぜ、外地へ、アジアの人たちへ、
武器を向けなければならなかったのですか。
大東亜戦争は、ヨッロッパの列強の植民地支配を
受けているアジア諸国を解放するという大義がありました。
でも、・・・・・・・・
何かが、間違っていました。
約1時間、館内を見てまわりましたが、
最後のころは、早く、館内から出たいと思いました。
そして、最後の方に、
広島の被爆の展示がありました。
わずか、新聞1ページぐらいのパネルでした。
その後、私たちは、千鳥ケ淵戦没者墓苑を訪ねました。
その、ひっそりとした佇まいは、靖国とは好対照でした。
少しでも多くの方に読んでいただきたいので、
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