カルネランドサーカス② | ヤマモト探険記

ヤマモト探険記

気の向くままの街歩き。

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ギャァ~~~~~~~~~っと、心の中で叫んでました。
たぶん声に出していたとしても、誰にも聴こえなかったでしょう…


ステージに向かって右側の壁際に立って見ていたのですが、そこは、そのまま右側スピーカーの正面でした。



演奏が始まると同時に、轟音と言うか爆音が響き、私の耳には、歌も曲もリズムも聴こえず、全身に音が叩きつけられ、耳だけではなく頭蓋の中や腹腔内に音が響き渡り、脳味噌や内蔵までが痺れてしまいました。
私の身体には、大きな手術跡があるのですが、その傷跡が裂けるのでは、と思ってしまうほどの衝撃で、思わず手で押さえてました。(汗)

しかし、この大音響に、入口のドアが大金庫を想わせる重量感あるドアであったわけを、納得しました。
逆に、外で爆弾が破裂しても判らないかも知れません。

心の中の叫び声に「エライとこに来てしまった~」と一瞬、後悔の気持ちが湧き上がったものの、次の瞬間には、その思いすら吹き飛んで行ってしまいました。

ロックのライヴと言うのは、体力が無い私には、楽曲を楽しむ以前に、大量破壊兵器にも思えるスピーカーと大音量との戦いに勝たねばならないようです。

そして、この超爆音大音量破壊兵器の攻撃になんとか耐え抜き「超時空要塞マクロスの発する、リン・ミンメイの歌を聴き、その衝撃に戦意消失してしまったゼントラーゼ軍兵士の気持ちが、ちょっと解ったかな」などと考えられるほどに、落ち着きを取り戻したのは、演奏開始からだいぶ過ぎた頃でした。

爆音でボヤけていた眼の焦点も戻り、ステージを見ると、金髪の女の子がマイクスタンドを振り回すようにして歌ってます、リコさんです。

ステージ前の客席最前列では、女の子たちが、タテノリで踊ってます。
恐るべし女子。

ストリップ・ファンと思われるオジサンたちは、その習性から、音楽に合わせ手拍子を打とうとしますが、自慢の爆音手拍子は全く音が聴こえません(笑)

正気を取り戻した私も、手拍子をくりだしますが、撤退を余儀なくされ、あきらめました。
最後まで手拍子を打っていたオジサンも手を止めてしまいました。

今思うと、観客の4割は居ただろうスト・ファンが、図らずも、その存在感を示さんと、ロックの爆音に挑むカタチとなったのでした。

しかしながら、前方でタテノリで踊る女の子達を振り返えらせるどころか、果敢な挑戦に気付かれることもなく、オジサン達は敗退したのでした。




悔しい!!


今なら確信を持って言えます。
あの場にいたスト・ファンのオジサン達の心に芽生えた思いが。

ここは戦場だぁ!!!!