廃炉に向けた作業が続く福島第一原発。放射線量が高いため、頼りになるのは遠隔操縦のロボットだ。働く環境は、汚染水の中やガレキだらけの床面、入り口が狭小な原子炉格納容器の中などさまざま。そこで、作業の場所や内容に合わせて多種多様なロボットが開発された。目標は2020年に溶けた核燃料の取り出しを始めること。限られた時間の中で、ロボットの作業効率を大幅に上げる縁の下の技術にも注目する。
淺間 一 (東京大学工学系研究科教授)
水野 倫之 (NHK解説委員)
MEISTeR
、テレランナー等が投入されている。
千葉工業大学のサクラとローズマリーが協調し、ガンマ線カメラで線量を調査。
免震重要棟のロボット操作室から操作。サクラは有線で接続し、その先をローズマリーを無線で制御し、1,2,3号機を2カ月かけて調査。
除染ロボットも活躍中で、床用、壁用、高い天井用(開発中)がある。
免震重要棟のロボット操作室は、3マイクロシーベルトで防護服なしで長時間操作できる。免震重要棟から25kmにわたって光ケーブルが敷設されており、メディアコンバータを経由してLANでロボットに接続される。
汚染水漏えい個所の調査は、日立GEニュークリアエナジーが担当している。
調査ポイントの実物大模型が製作され実験が繰り返されている。
(株)アトックス
も参画している。
げんごROV
でカメラ映像を取得し超音波で水位を測定している。
時間が限られるので、製品ではなくプロトタイプで調査が続けられており、5台のロボットが現場に取り残されている。
3Dレーザースキャンを活用すると暗いところもよくわかるので転倒予測が可能となっている。
格納容器に通ずる’ペネ’からの調査も計画されている。直径が10cmしかないのでこの大きさで入り込め、容器に入ったら変形して調査するロボットが開発されている。