日本銀行本店本館(明治29年竣工)に見学に行ってきました。
事前予約の1時間コース(地下金庫含む)は間に合わなかったので、
当日10時から整理券配布の30分コースです。
10時15分頃にこれを受け取り、
見学の受付開始の11時50分まで向かいにある
貨幣博物館を堪能してきました。
これがけっこう楽しい!
軍票を見てみたかったので大満足!!!
お土産コーナーで罠にずぼっとハマった…(笑)
こんなん買うしかないやろ
で、11時50分きっかりにやる気満々で受付にいったら、
12時半に始まるまで中庭(円の下の部分)で
お好きにお過ごしくださいと。
やったー!
ゆっくり過ごせる!!!
カメラOKということで一人で撮影大会!!!
受付済ませてすぐのところに、警視庁の派出所が!
やだー!渋い!
中が見えないようにすりガラスだー!ひどい!見たい!(笑)
そして振り返れば……
どーん!!!
ちょっと見上げる感じで見れば更に、どどーーん!!!
もう一度くるっと振り返って、渋い!!!
この外灯とか、あああ、夜に来たい、
ねぇ、夜に撮影大会したい!
誰か、外套羽織って!うぁああああ
この外灯、よく見ると渋くて素敵すぎる…あぁ…
ぐるりと周回してストーキングすると…
管理のためのシールが!(笑)
フフッ、こういうの好きだぜ……
ゆがみガラスも現存……一部、まっすぐなガラスになってましたが。
うふふ、このゆがみっぷり……
のぞいて見える景色や、
映る景色が歪んで見えるのが、
なんともいえない奥ゆかしさというか
ちらリズム好きのツボをくすぐるというかグヘヘ。
さて、こちら、「円」の右側の足部分の門。
受付したのが左側の足部分の門で、
昔はこちらも開いていたのだとか。
※尚、日銀は上空から見ると「円」の字に見えるけど、
当時は「円」ではなく「圓」。
左右対称が好んで作られていたので、
まぁ偶然だろうというのが通説っぽい。
うーん、さすがは頑丈そうな門だ。
頑丈といえば、こちらの窓とかも、シャッターが強そう。
上にシャッターが見えます
で、こちらは馬の水飲み場。
(円の字の下の真ん中にある)
作られた当時は明治時代。
まだまだ馬車でしたから、紙幣を運搬するのも馬車だったと。
うーん、すばらしい。絵になる。
水飲み場といえば「竜」が主流のところ、「獅子」が採用されたと。
なんでじゃろ、聞き逃したな。
こちら、現在は女子トイレですが、
当時は最新の水圧式エレベーターが設置され、
それで地下金庫から紙幣を運搬していたとか。
水圧式エレベーター……見たかったなぁ……
今はトイレとか、少し笑う。
あっ、しまった、せっかくだからトイレ行けばよかった。
水圧感じればよかった(ちがう
ネオバロック様式の特徴である、
等間隔の窓たち(だそうです。その辺、知識不足でわからん)
実際は窓のないところになんちゃって窓を作って等間隔にしてるとか。
30分見学コースは、
円の字の真ん中まで見れる……
私がじっくり撮影しまくったこの中庭と、手前の一室だけです。
その一室、通称「八角部屋」
日本銀行本店本館を上空から見て中央にある
「八角」のドーム型天井の真下にあるお部屋で…
照明も八角。
床のタイルも八角。
壁の時計も八角。
おいおい(笑)
なんで八角なのかと尋ねてみれば、
明確な理由が資料にあるわけではなく、
設計をした辰野金吾氏(東京駅とかも設計した人)が
八角形が好きだからかも…と。
あっはっは、そういう理由好きだわ
あとは参考にしたベルギー銀行のデザインの影響もかなりあるようで。
八角部屋に入って振り返るとこんな感じ。
うろうろと撮影大会した中庭が見える。
こちらも頑丈そうな扉が。
ステンドグラスもあって、おっされ~♪
これ、何なのか聞くの忘れた…
暖房器具かなぁとか…
こういう細かいところも「日本銀行」って主張してくるの、イイ…
で、1時間コースで入れるこの奥の部屋。
今回は30分コースなので、
扉から張り付いて覗くだけです。ぶぉぉ…
覗き見、真正面
ひろびろ~
覗き見、左
覗き見、右
右上
天井は、現在鉄板で覆われていますが、
当時はすりガラスがはめられていて、
上部の窓にはステンドグラスで、
採光していたとか。
赤坂離宮と同じく最新の自家発電をお持ちだったようで(さすが!)
しかし、電気が不安定だから、
自然採光も……と。
これが当時の写真。
花の形のシャンデリアもあった。
だが、関東大震災で、
天井のすりガラスが全部砕けてしまい、
シャンデリアも粉砕。
建物自体は、大審院と同じく「びくともせず」だったようですが、
(※竣工前の新潟の震災をうけて耐震性を意識し、
総石造りではなく、軽くするためにレンガも組み込んだ)
天井のすりガラスがすべて砕けたために、
震災の翌日……日曜の火災で、
天井から火の粉がたくさん入ってきて3階が全焼。
それでも翌日月曜は窓口業務したとのこと。
案内係の方が誇らしげに
「日本銀行は設立以来、
窓口業務をすべき日で
業務をしなかった日はほとんどありません」と。
そこで反応する私。
二年近く、「戦時~占領下の日本の司法」について調べてきたので、
あの混乱期での日銀、超気になる!
たしか色々GHQの接収とかあれこれで日銀も大変だったはず!
と思い、質問タイムで早速「ほとんど、っていうことは…?」と聞きました。
資料で明確なことはわからないそうですが、
どうも1日あったらしいと…
あとは玉音のときは業務の手を止めたでしょうね、と。
それはたしかに。裁判所でもそうだったらしいし。
それにしても装飾が素敵だ…
次回は1時間コースで入るぞ~~~
で、内装は真っ白で綺麗ですが、
日銀できたての頃は外側も同じように真っ白で、
赤坂離宮に匹敵する壮麗さだったそうです。
うわ見たい。
タイムスリップできないならVRで見たい。
早く誰か。
こうなると、東京大空襲で全焼し、
今となっては設計図もなく細部等がさっぱりわかんない
壮麗なネオバロック様式だったと言われる大審院
がほんとにほんとに見たかった…!!!
大審院庁舎と日本銀行本店本館は明治29年に竣工、
赤坂離宮は明治42年、
そして、赤坂離宮と日本銀行が自家発電装置を持っていたなら、
もしかして大審院も……
…おっと、脱線した。
ともかく、日本銀行本店本館、30分コースでしたが、
非常に有意義でした。
案内係の方、どうもあれこれ聞いてしまってすみません!
ありがとうございました!!!!