【「自信」の源泉は「栄養管理」】
でも、この話、変だと思いませんか。私はNECという、日本のバレーボール界で一番厳しいチームに所属して選手生活を送り、オリンピックも経験して、他の人ができないチャンスや賞もいただいて。自信をつけるチャンスは、私のバレー人生の中に、山とあったはずなんです。
にもかかわらず、競技人生２０年間の中では、１回も自信がつかなかった。たった１年間、スポーツとまったく関係のないところで自信がついた。
それがなぜなのか、今はわかります。現役時代とは違い、大学院に通っていたときは、現在私が仕事にしている栄養管理の知識がありましたから、論文を書き上げる１年間は睡眠時間が削られるとわかっていたので、食事の管理を徹底的にしたんです。おかげであんなに無茶な生活が、１年間だったからですけれど、できたと思うんです。
でも、現役の選手のときは、朝、目が覚めると、すでにしんどいんです。練習をこなすのに精一杯だったんです。大学院のときは、「挑戦し続けた」のです。現役の選手のときは、「我慢し続けた」のです。我慢はしたけど、挑戦はしなかったのです。
でも、もし言い訳をさせてもらうとするならば、挑戦するだけの元気・パワーが、現役の選手のときには、もうなかったのです。ということは、栄養管理が一番の根底にくる、大事なことだと思うのです。