強い日差しが照り返す地面に


どしんと足を踏み出した


とたんに舞台は大騒ぎ


黒くて大きいアリ達が


ガリバーの足に踏み潰されまいと逃げ惑う


ジグザグに全力疾走しながらも



仲間とぶつからぬように右往左往するさまは


おかしくもあり、気の毒でもあり


「君達を踏み潰したりなんかしないよ」


心でそうつぶやくけれど


アリたちの狂喜乱舞はとまらない


「さあさ、とっとと行っとくれ」


危険極まりない大女に大迷惑した


アリの方から苦情殺到、


アリに立ち去りを命じられてしまったよ