日を二つまたぎ


降り続く雨と吹き荒れる風


明るいはずの5月の朝は


厚ぼったい雲に暗く覆われて


冷たい空気が身を包む


時を惑わせる中に耐え忍ぶ鉢花の


けなげな姿に心寄せ


開いた心に飛び込んだかすかな声


カッコウ、カッコウ


春暁には時ずれの


しかして待ち望んでいた


鳥の声に心震わせる


季節を忘れぬ花と鳥に


見えざるものを見る力をなくし


感じる心をなくした生き方をする


同じくはかなき存在の


人の愚かさを教えられた