　５月２５日(土曜日)は

　月一の石の勉強会の日でした。

今月は赤い石をテーマに勉強しています。

赤い石の代表と言えばルビー(紅玉)ですね。

赤色のコランダムの変種名がルビーです。

それ以外の全てのコランダムはサファイアと呼ばれます。

オレンジピンクのサファイアの名前はパパラチアサファイアです。

コランダムの中で、ルビーだけが違う名前で呼ばれるのは、

ルビーが特別な宝石と言えます。

天然ルビーによく似た石は一杯あります。

天然ルビーを購入したい時にルビーによく似た石を見て、

ルビーと間違わないために簡単な看破方法を学んでいました。

赤い石で一番間違いやすいのは合成のルビーです。

合成ルビーの作り方は二通りあります。

①メルト相からの合成と

②溶液相からの合成です。

①のメルト相からの合成はベルヌイ法として知られています。

ベルヌイルビーは短時間・低コストで作られるので、

比較的安価で入手することが出来ます。

特徴としては石を観察すれば、天然石に見られない

レコード板の溝のようなカーブ・ラインが見られます。

②の溶液相からの合成は

宝石成分を全て溶液の中に溶かし、結晶化させる方法です。

フラックス法が知られています。

私は以前、プラチナの坩堝の中で地球のマグマを再現し、

エメラルドやルビー、サファイアを作っているのを見たことがあります。

ルビーを合成している坩堝を見せてもらって、

坩堝の中はこうなっていると、

ほんのちらっと動画を見せてもらったんですけど、

会社は企業秘密だと言っておられました。

フラックス法の合成宝石を作るのは長時間・高コストで、

天然石との識別が難しい合成石を作ることが出来ます。
その分、ベルヌイ法で合成されたものより、高価にもなります。

私が以前見たフラックス合成ルビーの中には

プラチナの坩堝の一部が溶け込んだものがinclとして、ありました。

ベルヌイ法で作られた合成ルビーの結晶(ブール)

ベルヌイ法のルビーは工業的に使われ、

腕時計の軸、レコード針などになります。

宝飾品ならフラックスルビーが利用されます。

合成ルビーのカット石　クラウン側　綺麗ですね

合成ルビー　パビリオン側

オーバルカットされた合成ルビー　クラウン側

オーバルカットされた合成ルビー　パビリオン側

きれいなカットですね

光の透過性とか見てます

パビリオン側

長波紫外線で蛍光性を見ます　きれいに赤く蛍光します

ルビーの類似石達

この八面体の結晶石はスピネルかな？

トルマリンの赤はルベライトと言います

綺麗なこの子は実はガラスです

ミスティックピンクダンビュライトって珍しいね

ラモラ製の合成ルビー

クニュシカ製合成ルビー

ベルヌイ法の合成ルビー

チャザム製の合成ルビー　すごくきれい！

これ、ほし…(笑)

さっきの美人のルビー風ガラス　クラウン側

パビリオン側に銀箔のようなものが貼ってありました

びっくり　この子のお値段は120円だそうですよ

石の勉強会が終わった後は、

石仲間の奥様と高島屋京都店７階のダイニング・ガーデンへランチに行きました。

食後はそのまま開催中の「大黄金展」(5/22~5/27迄)を見て来ました。

４月１１日に日本橋高島屋で純金茶碗が盗まれた、

あの展示会が全国の高島屋を巡回しているのですよ。

会場では被害にあった作家さんの別の作品が展示されていました。

美しく、波のような表現が素晴らしいものでした。

さすがですね。

この話の続きは次回にします。

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