村上隆の五百羅漢図展に行って参りました | 東京都港区でアトリエK六本木(旧白金高輪)を主宰しております石井香生里のブログです。

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ポーセリンペインティング( 磁器絵付け)を中心に、国内外( フランス・パリ、東京・銀座)での展示会出展を中心としたアーティスト活動を行っております。また、少人数制のポーセリンペインティング教室、アトリエKを六本木で開催しております。(教室歴20年以上)

昨年暮れ辺りからずっと行けなかった展示会訪問、特に大きな展覧会に、久々に行って参りました。
六本木ヒルズ 森美術館で開催されている『村上隆の五百羅漢図展』です。

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日本人のコンテンポラリーアートの展覧会にはまずあまり行かなかった私ですが…特にオタク文化と密接に関わっている?村上隆さんの展覧会に、入るのに1時間近くも待って行ったことに、自分自身驚いておりますが、とにかく素晴らしかった…。

"アニメーター漫画家になれなかった為、別の職業訓練として芸術家となる日々を東京芸大の日本画家内で過ごした…"と芸大に入る経緯を語っていてたり、芸術家であると同時に商売人であるというスタンス?は、作品同様強烈な個性を感じますが、ちょっと引く部分もあったのですが、今回その印象は良い意味で覆されました。

特に強く印象に残り、芸術性を感じ、惹かれたのは、東日本大震災を受けて、描かれた五百羅漢図です。

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未曾有の災害の前で、芸術家として無力感を感じ、しかしだからこそ救いが必要なのではないかと言う思いから描かれた五百羅漢図はまさに圧巻でした。

人間いつ死ぬかわからない、明日突然命がなくなるかもしれないという極限状態の中でこそ、芸術は生まれるのでは…という考えも、あの大迫力の絵の前で説得力あります‼︎

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一方、意味の無意味の意味…と言う考えも共感できました…

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全然違う話ですが、今朝、朝ドラで、女子大学設立の為に奔走する娘(ヒロイン)に、死の床にありながら協力しようとする父の話がありましたが、残っていく名家というのは志をついでいくのだなぁと思いました。

脱線しましたが、その志を感じる、圧巻の五百羅漢図、最終日も近づき、混んでいると思いますが、ラスト3日間は早朝から深夜まで開催されているとのことですので、ぜひ実物をご覧になって頂きたいです。

五百羅漢図以外の、絵合わせ…影響を受けたものの模写?…や、巨大になり過ぎて自らの重みで崩れていく事を表現したオブジェなども素晴らしいかったです。

森美術館で日曜日まで開催です。

明日(今日)も、長年の友人と展覧会巡り?の予定ですので、 またご紹介できたらと思います。