Hachette Collections Japan

恋愛小説の世界 名作ブックコレクション



美しい装丁で読める
世界の名作ブックコレクションを


定期購読をさせていただいてますキラキラ


自分の備忘録もかねて

ネタバレしないようにざっくりと
感想を書かせていただきます鉛筆



第9号 細雪1 読了



作者 谷崎潤一郎



装丁は梅の花に鶯  かな?笑




ちょうど細雪を読んでいた時期に




近所のお宅の大きな梅の木の蕾が膨らんできて


細雪の世界観を存分に感じ入ることができました






細雪



細雪とは 細かく降る雪 のこと






物語は 蒔岡家三女 雪子のお見合い話を主軸に


進んでいきます



雪子の儚げなところや内気な性質から


このタイトルがピタッとハマると


感じますが、、、





翻訳された洋題は



The Makioka Sisters



こちらは姉妹を表していて


これだけで、まったく陽気に聴こえてくるのは


私だけでしょうか



最初に表紙を見た時に

なんだか笑えてきてしまいました





舟場言葉




登場人物の話す言葉が

この舟場言葉というものなんですが



関東圏の人には

正しいイントネーションもわからずに

頭に入ってくるまでに

少し読みづらさを感じるかも知れません。



関西弁ともちょっと違うこの舟場言葉は

ざっくりいうと品のいい関西弁という感じです。






江戸時代以降、

天下の台所

と呼ばれるほどに繁栄した商業地帯で

商人が使っていたところから


お客様用に使う丁寧な品のいい言葉とされています。

いとさん、こいさん、ごりょうさん


などの敬称も、舟場言葉です上差し




細雪刊行当時の舟場の風景






あらすじ


ネタバレあるので注意!



何度かお見合いをするも上手くいかずに


適齢期を超え、すでに行き遅れとされている


旧家の三女、雪子の見合い話を軸に



それを取り巻く家族の悲喜交々した


生活のお話。



当人よりも周囲が焦ったり


姉妹間でも気を遣ったり


雪子に対する扱いに困る様子がなんとも悲劇。








本家と分家



今でも生きてる単語ではあるものの



もう私の時代ではあまりこれを重要視している


家庭をあまりお見かけすることもなく





それがなんなのか?




というのことを


お若い方などは特に理解できず


疑問に思うことかも知れません。





本家を差し置いて何事か!



的な表現を耳にしたことはあるかと思いますが



細雪にもよく出てきます爆笑





そして、そんなことも


本家にお伺いを立てなくちゃいけないのか〜ガーン



という内容も含まれており




いかに本家が重要視され


気を遣わなくてはいけなかったのかという内容が



たくさん描かれています。





あぁ、この時代は大変だったんだなぁとか


田舎の方ではまだこのような風習も残っているのかな


とか



韓国ドラマの上流階級家庭ではよくあるよねぇ





的な感覚でした(笑)


身近にはないです!





世界に誇る超長編作品



全900ページほどある細雪


アシェットではたぶん3冊に分冊と


なるんじゃないかなと思います。




今後の雪子の嫁ぎ先や、



雪子が嫁に行かないことで、


姉より先に嫁には行かれないという




昔話によくある


4女妙子の結婚話が進まないことなどを含めて





今後の展開が楽しみですが




それを延々900ページもやるの?!と


驚きもします爆笑





谷崎先生の流れるような文体が


全くそれを感じさせないのは



源氏物語を翻訳後にこの細雪の執筆をされたことで



流れるような文体の運びがなんとも雅なこと。





登場する4姉妹それぞれの個性と



四季の行事の風流な取り入れ方などはとても見事で




日本らしさを引き立たせた作品は


世界に古き良き日本


という文化を広めるために



日本人として誇りの持てる一作であると思います。



故に、


私はもっと日本人にも


この作品を知ってて頂きたいなと



心から願いますニコニコ乙女のトキメキ


お時間あればぜひ、皆さまにもお読み頂きたいです。








お教室掲載



とことこ湘南さんから発刊の

春の小冊子に掲載していただきました



私も知らない茅ヶ崎の素敵なお店が

たくさん載っていました♡


何冊かお教室にも置いてありますニコニコ


春の茅ヶ崎散策にぜひ、お使いくださいませピンク音符









次回のご紹介は


第10号 ヴォバリー夫人 まじかるクラウン


実はすでに読み終わってるのですが



なんとも言えない読後感に


感想がモヤって書かずにます。





定期購読しなくても!!



Amazonさんで1冊ずつの購入もできます!!







お好きな作品だけを抜粋して


お買い求めいただくのもいいかもしれません





第1号 高慢と偏見1

第2号 嵐が丘1

第3号 源氏物語1

第4号 若草物語

第5号 マンスフィールド・パーク1

第6号 ジェーン・エア1

第7号 アンナ・カレーニナ

第8号 高慢と偏見2

第9号 細雪

第10号 ボヴァリー夫人

第11号 嵐が丘2

第12号 濹東綺譚

第13号 源氏物語2

第14号 マノン・レスコー

第15号 人間失格/ヴィヨンの妻/グッドバイ




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