【今日の良い言葉 434 (068)】

おはようございます。

やはり、花粉がすごいですね。
タイには花粉がないので症状もでず、
花粉症が治ったかと思っていたのですが。

花粉に負けず、
朝RUNに行ってきます。

今日の良い言葉は
久しぶりの『致知』からの一節。

タイに行ったのが2月3日ですので
ちょうど3月号が間に合わず
4月号も併せて昨日拝読しました。

今日は3月号の「致知随想」より。

小職も死にかけた体験が3回あり、
とても共感するお話でした。

長い引用となりますが
素敵なお話ですので
全文シェアしたく存じます。

では、皆様の今日一日が愛と光と忍耐で
喜びに満ちた日となりますよう
お祈り申し上げます。

コメント楽しみにしております。

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死にかけた体験が教えてくれたこと

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「いまの仕事に満足していますか？」

と聞かれたら
皆さんはなんと答えられるでしょう。

ここでいう満足とは
時間も休日も忘れて好きな仕事に没頭し、
睡眠時間を削ってでも仕事をしたい、
可能なことなら睡眠そのものをなくしたい
と思うほどの満足です。

「イエス」と答えられるとしたら、
とても幸せな人生を歩まれている人
だとおもいます。

しかし、私の知る限り、
そういう人にはお目にかかれる割合は
多く見積もっても千人に一人。

せっかく命を与えられた以上、
本当にやりたいことに
精いっぱいチャレンジし、
悔いのない人生を全(まっと)うしたい
というのは万人の願いでは
ないでしょうか。

私は経営コンサルタントという立場で、
夢を見つけ、それを叶えたいと
本氣で願う人たちを応援したい
と考えました。

そこでやり始めたのが、
お金がなくても
ヤリタイコトを実現できる、
自己資金ゼロの人のための
開業支援です。

ありがたいことに
ネットやクチコミで広がり、
いまでは年間五百件以上の相談が
寄せられるまでになりました。

とはいっても、
私は安易に独立を勧めている
わけではありません。

サラリーマンがいまの仕事に
興味とやり甲斐を見つけ、
それを深く掘り下げることで
天職のレベルに引き上げることが
できさえすれば、
それにこしたことはありません。

しかし、中には自分の本心と
真剣に向き合った結果、
起業という選択をする人が多いのも
また事実です。

ところで、いま多くの人が
本当にやり甲斐のある仕事を
見つけられないでいます。

私の結論は明確です。

誰もが

「人生はある日、
突然終わるかもしれない」

という事実を考えずに
生きているからです。

東日本大震災の時、
二十九歳以下だけで
約千二百七十名が一瞬で
尊い命を亡くされました。

多くの方は、おそらくきょう、
自分が死ぬなどとは
考えもしていなかったはずなのです。

このように「まさか」と思う出来事
と背中合わせに生きるのが
私たちの人生といってよいでしょう。

私にも人生を真剣に生きる
きっかけがありました。

三十歳までに五回ほど
事故で死にかけた経験が
それにあたります。

一回目は十歳の夏、
父親の車に乗っていたときに
静岡駅前のビルで爆発事故が起き、
すぐ後ろの車が爆風で吹っ飛ばされ
ペシャンコになって炎上しました。

二回目は中学生の頃、
ゴルフ道具で遊んでいると
友人のアイアンが顔面に
フルスイングで直撃。

血しぶきを上げて倒れ、
医師からは
「二㌢ずれていたら死んでいた」
と言われました。

三回目は大学生の頃、
原付バイクを運転中に
軽自動車と出会い頭に衝突。

ボンネットに激しく乗り上げて
意識を失いました。

四回目は社会人三年目の時、
肝試しと称して
仲間と廃墟の屋上を歩いていたら、
吹き抜けの穴に片足を踏み込もうとして
転落寸前で止まりました。

五回目は社会人四年目の時、
車を運転中に飲酒、居眠り信号無視の
暴走自動車に衝突されました。

警察からは○・八秒ブレーキを踏むのが
遅かったら即死だった
と言われたのを覚えています。

私はこの五回の体験は単なる偶然だと
ずっと考えていました。

ところが、
ある学校の先生にこう言われたのです。

「一回や二回なら
偶然もあり得るでしょう。

しかし一秒、一㌢という
生死すれすれの状態を
五回もすり抜け命があるのは、
きっと生きている間に
やるべきことがある、
ということですよ」

私はその頃、三十代前半。

オフィス機器を納入する
会社を立ち上げ、
上場を目指していました。

もともと飛び込み営業マンでしたから
独立後も恐れを知らず
突っ走っていましたが、
時折、先生の言葉が脳裏をよぎり
自分の使命について
考えるようになっていました。

いま思うと、そういう時、
リーマンショックに遭遇したのも
偶然ではなかったのかもしれません。

取引先の事業縮小に伴い
当社の業績は著(いちじる)しく低迷。

年商に相当する四億円の借金を
負ったのです。

四十人いた社員のほとんどを解雇、
右腕の社員と二人で
再起に乗り出しました。

私たちはいずれオフィス事業の需要が
減少した時を見越して
準備を進めていた開業支援サイトに
一縷(いちる)の望みを託しました。

最初こそ
反応は芳しくありませんでしたが、
著書などによるPR効果で
ネットのアクセスが急増、
月に三十件ほどの相談が寄せられ、
倒産の危機から脱却できたのです。

これまで千五百件以上の
開業相談を受ける中で、
人間は

情熱と人脈、覚悟

の三つあれば、
資金がなくとも開業できるのだと
分かりました。

ある二十六歳のサラリーマン男性は、
乳児を抱えた親でも氣軽に入れる
カフェを開きたいという
思いを抱いて相談に来ました。

彼は事業家の伯父から
資金を借りるために、
受取人名義を伯父にした生命保険に
自ら加入してその覚悟を示し、
夢を叶えたのです。

経営も順調です。

彼のような例を挙げれば
キリがありません。

「やりたいことを見つけたい」

と本氣でおもうのであれば、
まずそれがなんなのか？

真剣に考えつづける努力が必要です。

中途半端な人は
その努力すらしていません。

真剣に考え始めると
不思議にも必要な情報が
引き寄せられるようになっていきます。

そして何より求め続けることで
初めて答えは見つかるものなのです。

私たちの支援を受けて
夢を叶える人が増え、
その喜びを耳にするにつれて、
私自身が氣づかされた使命、
生き甲斐もまた
そこにあることを知りました。

時間も休日も忘れ、
人々の夢の実現のお手伝いをする
自分の姿こそが
何よりもそれを物語っているように
思います。

中村将人 (スカイオフィスCEO)

（『致知』2013年3月号「致知随想」より）