夢幻花(むげんばな)/東野 圭吾
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深く考えさせられますね。


「負の遺産を引き継ぐ人間も必要だ。」


しかし、人が生きて行く中で


なんの見返りもない、なんの利益にも

ならないようなことはたくさんある。


しかし、「負」しかないように思えるもの

でも


それをすることで、「自分の成長」という

最高の財産を得ることになるのです。


そう考えれば、「負」を引き受けることは


とても有難く、喜べることだと思えるのです。




心の豊かな生活が


一番程度の高い生活だ。


どんなに金があったって


どんなに贅沢のできる境涯に

いたって


しょっちゅう悩みがあって

苦しみがあったら


けっして程度の高い生活をしているとは

言わないんだよ。


その生活を豊かにしようには


理想を気高くしなきゃ

だめなんだよねえ。


他人の喜びを我が喜びとし


自分の言うこと

行なうことのすべてが


人の世のためになることなんだ。



中村天風一日一話より抜粋



(私見)

理想を気高く

他人の喜びを我が喜びとし

言うこと、行なうことすべて人と世のために

こう言うと、とてもすごいことのように

感じてしまうが、小さいことで良いと思う。

明るくやさしく人に接し、笑顔でこちらから

声をかけてあげる。

物や自然を大切にする。

自分の生活、行動の中の一つ一つを

どのようにすれば、身近な人や社会に

良いことなのかを考える。

そんなことだと思うのです。

なにかすごい発明や事業や社会活動を

しなければならないということでは

ないと思うのです。



古聖の訓えにも


われ在る処に常に光あらしめん


われ行く処にまた光明を点ぜん


というのがあるが、誠と愛の心を以って

万物に接する時


期せずしてそれは光明となるのが

必至である。



中村天風一日一話より抜粋



(私見)

誠と愛の心で人や自然や物に

接するというのは、にわか仕込み

ではできない。やさしい心でいつも

周りの人や世の中が良くなるような

行動を心がけて、自分を高めていく

ことで可能になってくる。そういう

人間になれば、自然に行く先々を

明るく、元気にする。



自分の、分、を知らなけりゃ


卑しい希望や汚れた宿望を炎と

燃やしていても


ろくな仕事はできないし


不渡りを食う結果がくるのだ。


五貫目の力しかないのに


十貫目のものを持ち上げると

どんな結果になるか


ということを考えることだ。


自己認証ということは


自分の分を知るということ。



中村天風一日一話より抜粋



(私見)

自分の分とはなんだろう?

私が思うに、自分が生きて行く中で

思考錯誤、七転八倒してたどり着いた

自分の生き方だと思う。その生き方

に基づいて、行動範囲や行動規範

交友範囲が導かれる。だから生き方が

変われば、おのずとこれらも変わってくる。

ただ、むやみやたらに生き方を変える

べきではないし、自分の生き方から

逸脱した行動などを取るべきではない。