小さい子供の頃、サンタを知らなかった。カトリック教会の幼稚園に行ってたから、クリスマスは、皆で賛美歌を歌ったり、ケーキを食べる日だと思っていた。年中になった頃初めて、シスターからサンタの事を教えて貰った。
「良い子は、サンタさんがプレゼントを持って来てくれる。」「サンタさんは、トナカイが引く空飛ぶ橇に乗ってやって来る。」「煙突から、入って来る。」
僕は、家に帰ってシスターから聞いた話を母にした。そして、ある事に気がついた。
「僕の家の煙突は、細い。」風呂のボイラー用の煙突。夏みかん位の太さしかない。サンタさんが、僕の家に来れない。その夜、僕は枕元にシスターに教えて貰った通りに、靴下を置いた。
翌朝、靴下の中は、空だった。
「ああやっぱり、あんな小さな煙突じゃ駄目だったんだ。」

