406鉄騎団のブログ

 土砂降りの雨の中を、疾風の様に駆け抜けて行った。北平さんの操るカートは、水しぶきを巻き上げ走り抜けて行く。ポケット・カメラでは、北平さんのマシンを捕らえられない。スピードを落として、コーナーに雪崩れ込んだ刹那、弾き飛ばされた様に加速して行く。

 破綻は無い。正確に周回を重ねて行く。弾き飛ばされた様に加速して、コーナー手前で減速して、雪崩れ込む。綺麗に回り込むとまた弾き飛ばされた様に加速する。その繰り返し。まるで、水しぶきや雨達とダンスを踊っている様に。

 上手だな。何時も、そう思う。北平さんは、カートを降りてヘルメットを取ると、まだあどけなさの残る可愛らしい女の子だ。ここまで、走れる様になるのにどれだけ、練習したんだろう。ジュニアレースを戦う北平さんにとって、カートレースは楽しいだけのスポーツじゃない。心身共に戦い抜いて来た。競技選手にとって、それは避けて通れない戦い。素人の僕には、窺い知れない世界。

 これから、北原さんは、どこまで伸びるのだろう?僕は、北平さんの走りをこれからも観続けて行きたい。

 
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