じじつはしょうせつよりきなり
3年前の
真っ白な部屋のことばかり
思い出す、最近。
目覚めたわたしはすぐに
自分の異常はわからなくて
携帯を持てない
ボタンを押せない
話せない
字が書けない
文字が読めない
自分が自分でコントロール出来ない
宇宙人になったかと
それとも宇宙人に支配されたのかと
必死で助けを呼んで
たどり着いたのが
あの白い部屋
まだ明るくなる前
男女がやって来て
目をライトで照された
眩しかった
朝起きると
また5、6人の男女がやって来て
質問攻め
本当に捕らえられた宇宙人みたいに
囲まれて
じろじろ観察された。
言われてることはわかるのに
言葉が出ない
でも
疲れたの方が本音だったかも。
突然のことで
何回も泣いた。
訳がわからなかった。
そこからは
検査検査検査。
そう、そして
わかった
宇宙人の正体
卵円孔開存
と
奇異性脳塞栓症
いつまで続くかわからない
宇宙人との生活が始まったのでした。
