11/30(土)利島で釣り場散策しました。週末何処へ行こうかと伊豆半島や伊豆諸島の天気予報とにらめっこ。すると、最近にめずらしく土日共に風のない晴れ日の予報。これは千載一隅のチャンス。待ちに待った伊豆諸島への遠征に行くしかない。行き先に決めたのは利島。船の就航率は夏7割、冬3割なので滅多にないチャンス。魚影も抜群とのこと。餌は先週余ったガンガゼ6個・アミエビ2Kg・付け餌用オキアミ、それと以前に買った冷凍イカ。金曜22:00竹芝桟橋発の「さるびあ丸」に乗り込みます。
今の時期発売している東京竹芝からの往復切符は、大島まで4000円、利島~神津島までは7000円ですが、大島~利島間は片道840円なので、大島往復切符と大島~利島間を別々に買えば5680円で利島往復できます。しかし、前日に電話予約しようとすると物理的に無理と言われました。なぜなら、竹芝では当日切符しか販売できないので、翌朝の大島~利島間の切符は買えない。大島では20分停泊するのだが、切符売り場まで遠いので大島での購入は難しいとのこと。20分あればダッシュでなんとかなるのではと思いましたが、初めてなので危ない橋は渡らないことにして、素直に7000円の往復切符を予約。
当日の竹芝桟橋は大勢の人で込み合っており乗船時は長い列ができていました。
大型の手荷物は乗船後は各デッキの階段前方に置くのですが、竹芝の乗船はBデッキ(2階相当)で、各島での下船はCデッキ(1階相当)なのでCデッキに置くと降りる時に楽です。ただ、早い者勝ちなので乗船時は列の前方にいた方が良いかも。今回乗る2等席はD・Eデッキ(地下1・2階相当)になります。
利島まで9時間40分の船旅です。この所要時間の長さがこれまで大型客船を敬遠していた理由ですが、下田からの「あぜりあ丸」と違って、船内設備が充実しており、かつ大型で揺れないので予想に反して快適な船旅でした。船内には、レストラン、シャワールーム(200円/10分)、自販機(カップラーメン、お菓子、お酒、ジュース)、給湯コーナー、ペットルーム、お預け用冷蔵庫(200円/?kg)と設備が充実しています。お湯を入れられるので、お気に入りのカップめんを持ち込むと良さそうです。
寝て起きたら大島岡田港で、まだ夜明け前の暗い時間。
利島に着いたのは夜明け後の7:40。船を下り、その場ですぐに釣りを始める釣り人は、7人程のグループと、1人で来た自分を含めた2人の合計9人で、船の着いた堤防(利島桟橋)に荷物を置きます。
利島のマップは東京都大島支庁のHPからダウンロードできます。地図上の海岸線には、ツムギ根、基根、ナズカタ、横石、牛鼻、亀石、大根と7箇所、磯と思われる場所があり、ツムギネ根、ナズカタ、大根はネット上に釣り場である記述があり、ナズカタ、大根は渡船の船が付けられるようです。釣りの前に、船が着いた利島桟橋以外の釣り場を散策することに。釣道具を桟橋に置いたまま、小さなリュックに飲み物を入れて出発します。
まず行ったのは、新堤防こと西堤防。
次に、堤防の先の大根へ行ってみます。護岸の突き当りから下りてすぐの場所に大根はありました。
根と言っても、大岩が一個あるだけ。ゴロタの浅場なので、夕マヅメから夜釣りに良さそうな場所です。
そして次に、意を決してナズカタへ向かいます。険しいゴロタを延々と1時間ほど行った所にある磯で、名礁・秘境と称される場所です。ゴロタと言っても宇佐美のように小さい丸石ではなく、巨大な岩が積み重なった場所を上り下りして進まなければいけません。工程の初めの3分の1が巨大岩が多く大変で、途中の3分の1はやや楽な中型の岩、一か所2m程の段差の岩場がやや難所としてあり、最後の3分の1は楽々進める岩場となります。感想としては、寒くなった今の時期でも汗だくになるので、夏場は絶対やめた方が良いですし、とても重い荷物は持っていけないので、最小限の荷物で、両手を開けた状態である必要があります。大岩でも時々浮き石があるので注意が必要です。空身でサクサク歩いて片道1時間程かかったので、荷物を持った場合、1時間半ほど見た方が良いかもしれません。
利島の周囲は波で削り取られて崖になっており、地層が露出しています。大きな岩の層と、小さな石と泥の層が、互い違いに何層にも折り重なっています。噴火で流出した溶岩と火山灰が順に堆積してできたのでしょうか。崩れて来た岩の層によって、ゴロタ浜が形成されているようです。
堤防に戻って釣り人観察です。地元の方が先端右側で陣笠をライトイシダイ仕掛けに着けて堤防際に落とし込みイシガキダイを狙っていますが釣れない様子。7人連れの3人の方は右側に分岐した堤防先端で竿下で底物狙い。小さい当たりは頻繁にあるも食い込んだのは1回だけでばらしてしまったとのこと。サザエを発砲スチロール一杯持ち込んでいました。後ほど、イシガキダイ1枚と石鯛1枚を上げた様子。3人での釣果とすると貧果だったようです。他の3人はカゴ釣りで、30cm程のイサキやメジナを釣っています。残りの1人はフカセで、何と51cmのメジナを釣っていました。見せてもらいましたが、でかい!。フカセの方は、巨大イスズミも何匹か上げており、腕が良さそうです。自分と同じように1人で来ていた方は、先端右前方に延々とカゴを投げ続けていました。自分は底物仕掛けのザリガニエサでぶっこみますが、当たりがほとんど分からないままエサがかじられる程度で、本命のイシガキダイの気配なし。
工事で島に来て7ヶ月と言う地元の方に話を聞くと、新堤防や大根は工事区域で立ち入り禁止なので、現在、実質的に釣りできるのは船の着く利島桟橋のみとのこと。そのうち、宿に泊まっていると思われる方が数組、堤防に釣りに来ました。付根付近でサビキをしていたカップルは、ムロアジと手の平大のイシガキダイを数匹ずつ釣っていました。また、堤防中ほどでサビキをしていた大島から来たと言う夫婦は、そのサビキを投げて35cm位のシマアジを釣っていました。針にはエサは付けてなかったとのことで、サビキでもシマアジ釣れるんですね。自分もサビキをやってみるとムロアジが釣れたので泳がせますが、青物の反応なし。他の方も泳がせをやっている方いましたが、青物は釣れていませんでした。水温がやや低くなって、青物はどこかに行ってしまったのかもしれません。
再びザリガニのぶっこみを再開しますが、相変わらずかじられるだけで食い込まず。日暮れを迎えます。17:15頃、大量に持ってきたザリガニはほとんど消化していませんが、そろそろ夜釣りに備えてタマンが好きなイカの切り身に餌を変更しようかと、しばらく放置していた置き竿を回収。すると、ん、何か重い、けど引かない、ウツボかと思いましたが、釣れたのは36cmのイシガキフグ。
イシガキフグを釣ったのは初めて。毒が無く食べれる様なのでクーラーへ。後日、娘に見せると、「あ、これイシガキフグでしょ。だって、ヒレの所の模様がイシガキダイに似ているもん。」とのこと。いい観点しています。正にヒレの斑点模様が見分ける特徴で、つついてもハリセンボンの様にチクチクに膨らまない所も特徴です。ネット情報では、おいしいけど身が極端に少ないとのこと。皮を剥いて内臓を除去すると、こんな感じ。巨大なオタマジャクシみたい。
ほとんど食べる所が無い感じですが、味噌汁にすると独特の風味があり、頭部分に身が多くおいしかったです。
本番はこの後の夜釣り、イカの切り身でのぶっこみ釣りです。はたして利島の実力はいかに。。。